「転職先の雰囲気が合わない!1カ月頑張ったけれど無理!」「でも1カ月で辞めるのは早すぎる?」と、転職先に馴染めず困っている方もいることでしょう。
本記事では1カ月で辞める人の割合や退職理由、年代別の離職率について解説しています。辞める前にできる対策も紹介しているため、今悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
転職先が合わない!1カ月で辞めてもいい?
転職先が合わないことを理由に1カ月で辞める人は少なからず存在します。早期離職率と離職理由のデータを参考に、1カ月で辞めるリスクから見ていきましょう。
1カ月で辞める人の割合
短期間で仕事を辞める人は、珍しくありません。
直前の勤め先の通算勤務期間データより、6カ月未満で辞めている人は、全体の割合のうち7.8%を占めています。15〜19歳の割合は一番多く56.0%、次に50〜54歳14.7%、20〜24歳14.6%と続きます。 |
上記は6カ月未満のデータであり、1カ月未満で辞めた人の割合は、さらに少なくなります。しかし、自分に合わないと感じた時点で早期退職する人は一定数存在し、特に若者に多い印象です。
主な離職理由は「個人的理由」
離職理由に対して、もっとも多い回答は「個人的理由」でした。厚生労働省のデータを深掘りし、離職理由と回答年齢について下記にまとめています。
離職理由は「個人的理由」19.6%、「労働条件の不一致」9.1%、「好ましくない人間関係」8.3%と続きます。特に労働条件の不一致を感じやすいのは、男性19歳以下と20〜34歳。女性は20〜49歳の幅広い層で理由として挙げています。
「人間関係の不一致」の回答が目立つのは男女ともに19歳以下です。男性は40〜54歳、女性は30〜39歳、50〜64歳が多い傾向にあります。 |
「労働条件の不一致」を理由として挙げた男性の層は、自分のキャリアを見直す時期、女性の層は、結婚・出産・育児・介護と仕事との両立を意識した結果と言えそうです。
また「人間関係の不一致」の回答年齢として、男性は昇進により管理職としてマネジメント等の役割が増え、人間関係にストレスを感じている可能性があります。また女性は子育てによる環境変化の真っ最中と、子育てがひと段落し再度社会復帰する年齢が目立っています。
1カ月で辞めるのはリスクを伴う
早期離職の道を選んでいる人は、一定数存在します。しかし、セクハラやパワハラの常態化、労働基準法違反、事前の労働条件と大きく異なるといった場合を除き、1カ月で辞めることにはリスクが伴います。
人間関係などを理由に退職した場合、転職活動において「適応力が低い」「忍耐力がない」などマイナスな評価をされる可能性があります。また自己都合であり失業保険の受給条件も満たせません。金銭的なデメリットも注意したい点です。
【年代別】転職先が合わないときは辞めてもいい?
転職先が合わないときに辞めるかどうかの判断は、年齢によって大きく異なります。「厚生労働省」令和2年転職者実態調査の概況の「直前の勤め先及び現在の勤め先の状況」より「(2)直前の勤め先の通算勤務期間」を参照し、離職率とともに年代別に解説します。
【20代】転職先が合わないときの離職率
20〜24歳が6カ月未満で辞める割合は14.6%、25〜29歳は7.9%です。20代前半の離職率が特に高い理由として、新卒で入社した会社にギャップを感じ、早期退職を選択したケースが想定されます。
20代は社会人としての経験を積む時期でもあります。学生時代に抱いていたイメージとのギャップに苦しむかもしれませんが、適応しスキルアップや自己成長に努めることが求められます。辞めたい場合は、理由を素直に伝え、この経験を今後のキャリア形成に役立てるといった前向きな形で締めくくりましょう。
【30代】転職先が合わないときの離職率
30〜34歳が6カ月未満で辞める割合は4.8%、35〜39歳は4.3%と、20代に比べ大きく減少します。30代は中堅社員としてある程度の責任を負いつつ、成果を出すことが求められる時期です。
「転職するなら少しでも若いほうがいい」と考え、30代で決断する人もいます。辞める際には、自分のスキルやキャリアプランと業務内容のミスマッチを退職理由として伝えましょう。1カ月で判断するのは早すぎると引き止められる可能性はありますが、長期的なキャリアを見据え、別の仕事を探したいとはっきり断ることが大切です。
【40代】転職先が合わないときの離職率
40〜44歳が6カ月未満で辞める割合は5.1%、45〜49歳は6.7%です。年齢的にも管理職、専門職として入社しているケースが多い年代といえます。経験やスキルが豊富な一方、社風や経営方針とのミスマッチが起きやすい世代です。
短期間での退職を伝える際には、自分のスキルや経験を活かすために入社したものの、経営方針との考え方の不一致、社内コミュニケーションに対する違和感が拭えないことを理由にすると、スムーズに相手の理解が進むでしょう。
【50代】転職先が合わないときの離職率
50〜54歳が6カ月未満で辞める割合は14.7%、55〜59歳は9.8%です。50代以降の転職は、明確なキャリアプランがない場合、難易度が上がります。無職の期間が続くことで、ストレスや金銭的な不安を抱えることにもなり、焦って転職先を探した結果、馴染めずに早期退職といったケースもあるでしょう。
熟練した技術や知識を持つ人材が多いため、次の職場を探してから退職するなどの工夫も求められます。退職理由は、健康上の問題や家族の事情であると伝えるとスムーズです。
転職先が合わないときの対策
転職先が自分に合わないと感じたとしても、すぐに辞めることはおすすめしません。辞めたい理由を深掘りできていなければ、次の転職先でも同じ状況になる可能性があるためです。ここでは具体的に3つの対策を紹介します。
期間を決めて働く
新しい環境に馴染むまでには、誰しも一定の時間がかかります。1カ月で馴染めないと判断するのは早いという考え方もあるため、自分の中で「1年」「3年」などの期間を区切り、一度、決めた期間が終わるまで働いてみましょう。
時間が経てば経つほど業務への理解が深まり、周囲とのコミュニケーションにも慣れていきます。最初に感じた違和感が消え、継続して働きたいと感じる可能性があります。決めた期間が過ぎても辞めたいと感じるのであれば、その次に転職の道を探しましょう。
なぜ合わないのか分析をする
「合わない」と感じる理由について、分析し言語化しましょう。「人間関係が密すぎて精神的に辛い」「業務内容が難しいうえに、未経験者に対するフォローが少ない」など、具体的に掘り下げることが重要です。
合わない理由を理解しておくことで、次の転職活動に活かせます。具体的な原因がわからないまま「なんとなく合わない」だけで辞めてしまうと、早期離職を繰り返す恐れがあります。履歴書や職務経歴書に記載できる内容が薄いと、転職の書類審査で落ちるリスクもあるため、自己分析は重要です。
上司や家族に相談をする
自分で理由を考えることも大切ですが、客観的なアドバイスが欲しいときは、上司や家族、友人に相談してみましょう。「仕事が覚えられない」「◯◯の業務に苦手意識がある」といった業務上の悩みの相談相手は上司がおすすめです。
また人間関係などの悩みであれば、あなたの性格や価値観、考え方をよく理解している家族や友人に話すと具体的なアドバイスがもらえる可能性が高いです。直接解決にならないとしても、人に話すことで少しスッキリしたり自分の中で整理できたりといったメリットもあります。
自分に合う職場を探す
時間の解決が難しく、自分の努力だけではどうにもならない場合は、割り切って退職する方法もあります。ただし、転職活動を始めるにあたっては、自己分析や自分の市場価値の客観視が重要です。
ダイレクトリクルーティングサービスに登録し、これまでのスキルや経験から市場価値を確かめる、転職エージェントのキャリアカウンセラーに相談し、自分の強みやスキルを棚卸するといった形でひとつずつ転職に向けた準備を進めていきましょう。
自分に合う企業からオファーをもらう
転職先が合わずに1カ月で辞める人は、各年代に一定の割合で存在しています。決して珍しいケースではありませんが、年齢が上がるにつれて、次の転職先が見つかりにくくなる可能性があるため、辞める前に転職準備を進めることをおすすめします。
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