UI/UXデザイナーの仕事に興味があるけれど、具体的なイメージが湧かない方もいるかもしれません。UI/UXデザイナーは、プログラミングスキルだけでなく、デザイン力が求められるクリエイティブな職種です。

この記事では、UI/UXデザイナーの仕事内容や魅力、必要スキル、転職に有利な資格などを詳しく解説します。IT系への転職をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

UI/UXデザイナーとは?

UI/UXデザイナーとは、ユーザーインターフェース(UI)とユーザーエクスペリエンス(UX)の設計を行う専門職のことです。

UIデザイナーはアプリやWebサイトの見た目や操作性を、UXデザイナーはユーザーの体験や満足度を重視してデザインします。

ここからはそれぞれの仕事内容について解説します。

UIデザイナーの仕事

UIデザイナーは、ユーザーの目に直接触れるアプリやWebサイトの「見た目」を作り上げます。レイアウト、配色、ボタン、アイコンなど、細部に至るまでデザインを行うのがUIデザイナーの仕事です。

UIデザイナーには、ユーザーの操作性を第一に考え、分かりやすく美しいデザインを生み出す力が求められます。

UXデザイナーの仕事

UXデザイナーは、ユーザーの満足度を高めるためのデザインをしていく仕事です。具体的には、ユーザー調査やペルソナ分析を行い、ユーザーの行動や心理を深く理解する役割があります。

また、情報アーキテクチャ(IA)を設計し、ユーザーが必要な情報に素早くたどり着けるよう導きます。ユーザーの立場になって機能やデザインの改善を重ねながら、使いやすさと心地よさを追求していく仕事といえます。

UI/UXデザイナーの仕事で感じられる魅力

UI/UXデザイナーの仕事には、他の職種にはない魅力がたくさんあります。

ここでは、UI/UXデザイナーの仕事の魅力を3つご紹介します。

  • 協力プレイによる達成感を感じられる
  • スキルを高めることができる
  • 自分のデザインを世に送り出せる

それぞれ詳しくみていきましょう。

協力プレイによる達成感を感じられる

UI/UXデザイナーの仕事は、チームプレイが非常に重要です。UI/UXデザイナーは、開発チームやマーケティングチーム、ユーザーリサーチャーと連携しながら、プロジェクトを進めていきます。

さまざまな専門性を持つメンバーが知恵を出し合い、一丸となってサービス開発に取り組むことで、達成感を感じられるのです。

スキルを高めることができる

UI/UXデザインのトレンドは、技術の進歩とともに常に変化しています。新しいデザインツールや最新の技術、手法を学び、自らのデザイン力を磨き続ける必要があるのです。

日々の業務の中で新たな発見や学びを経験していくことにより、スキルを高められるでしょう。またUI/UXデザイナーとしてのキャリアを重ねるほど、専門性や問題解決能力も高まっていきます。

自分のデザインを世に送り出せる

UI/UXデザイナーは、モノづくりの最前線に立つクリエイターです。自分の手がけたデザインが、実際のサービスに採用され、多くのユーザーの生活を豊かにする経験はやりがいにつながります。

世の中には、使いづらいWebサイトやアプリが多く存在します。そうしたサービスをUI/UXの視点から改善し、利便性の高いデザインにするのがUI/UXデザイナーの魅力です。

UI/UXデザイナーに欠かせない知識

UI/UXデザイナーとして活躍するには、デザインセンスだけでなく、幅広い知識が必要です。ここでは、UI/UXデザイナーに欠かせない知識を4つ紹介します。

  • ブランディング・マネジメントの知識
  • SEO・マーケティングの知識
  • コーディングの知識
  • デザインツールに関する知識

それぞれの知識について、詳しくみていきましょう。

ブランディング・マネジメントの知識

UI/UXデザインは、ブランディングの基本的な知識が欠かせません。デザインを通じて、ブランドの世界観や価値観を表現し、ユーザーにブランドイメージを印象付けるのです。

また、プロジェクトマネジメントの知識も重要です。デザイン制作の進捗管理や、関係者との調整・交渉など、プロジェクトを円滑に進める能力が求められます。双方の知識を身につけることで、効率的なUI/UXデザインが可能になります。

SEO・マーケティングの知識

UI/UXデザインは、SEOの基本ルールを理解し、検索エンジンに最適化したデザインを心がける必要があります。デザインの良し悪しが、サイトへの流入数や成約率などの数字に直結するからです。

またユーザーの行動心理やコンバージョンを促す要素、ユーザーテストといったマーケティングの知識が求められます。双方の知識を持つUI/UXデザイナーは、ビジネス的にも価値の高い存在だといえます。

コーディングの知識

UI/UXデザイナーはデザインの意図を的確に伝え、スムーズに実装してもらうためコーディングの知識が欠かせません。

HTMLやCSS、JavaScriptの基礎知識があれば、開発チームとの連携がよりスムーズに進みます。また、自分でコーディングできれば、インタラクティブなプロトタイプ作りにも活用できます。

デザインツールに関する知識

UI/UXデザイナーの仕事では、Adobe XDやFigma、Sketchなどのデザインツールを使いこなす必要があります。デザインツールを使いこなせれば、よりリアルなプロトタイプを作成でき、プロジェクトの進行がスムーズになります。

またデザインツールは日々進化しているため、常にアンテナを張り、最新のツール事情をキャッチアップしておくことが大切です。

UI/UXデザイナーにおすすめの資格7選

UI/UXデザイナーを目指す方におすすめの資格を7つご紹介します。

これらの資格は、UI/UXデザインに関する知識やスキルを証明するものであり、就職や転職の際に有利に働く可能性があります。

  • ウェブデザイン技能検定
  • ユニバーサルデザインコーディネーター認定資格
  • Google UX Designプロフェッショナル認定
  • Webクリエイター能力認定試験
  • HTML5プロフェッショナル認定試験
  • アドビ認定エキスパート(ACE)
  • 人間中心設計(HCD)専門家資格認定制度

順番にみていきましょう。

ウェブデザイン技能検定

ウェブデザイン技能検定は、Webデザインに関する知識と技能を認定する国家検定です。

Webデザインの基礎知識から、サイト設計、コーディング、セキュリティなど、幅広い範囲を網羅しています。

3級、2級、1級の3つのレベルがあり、それぞれ筆記と実技が行われます。Web業界で働く人にとって、基本的な資格の1つといえるでしょう。

ユニバーサルデザインコーディネーター認定資格

ユニバーサルデザインコーディネーター認定資格は、ユニバーサルデザインに関する知識と実践力を認定する民間資格です。年齢や障害の有無にかかわらず、誰もが使いやすいデザインを創る力を証明できます。

出版業やサービス業など、幅広い業界で通用する資格であり、UI/UXデザイナーとしてスキルアップできる資格といえます。

Google UX Designプロフェッショナル認定

Google UX Designプロフェッショナル認定は、Google社がUXデザイン教育の一環として提供している認定資格です。UX デザインの基礎や、Adobe XD のレスポンシブ Web デザインなど、7つのコースで構成されています。

合格するとGoogle社から認定証が発行されます。グローバルに通用する、実践的なUXスキルを習得できるのが魅力です。

Webクリエイター能力認定試験

Webクリエイター能力認定試験は、Webサイト制作に必要な知識と技術を認定する民間資格です。HTMLやCSS、JavaScriptなどのスキルを体系的に学べます。

エキスパート、スタンダードの2つのレベルがあり、目的に合わせて受験できます。Web制作の現場で求められる実践的なスキルを証明するのに適した資格といえるでしょう。

HTML5プロフェッショナル認定試験

HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML5、CSS3、JavaScriptの知識を問う民間資格です。基本の「レベル1」と、応用の「レベル2」の2種類の試験が用意されています。

HTMLやCSS、JavaScriptのスキルを証明する資格であり、UI/UXデザイナーの実装力を向上させるのに役立ちます。

アドビ認定エキスパート(ACE)

アドビ認定エキスパート(ACE)は、アドビ社の製品に関する知識と技術を認定する民間資格です。Photoshop、Illustratorなど、UI/UXデザインでも頻繁に使われるツールが対象となっています。

使用ツールのスキルを客観的に証明でき、即戦力としてのアピールにつながります。ただし、日本語での試験は廃止されており、英語版でのみ受験が可能です。

人間中心設計(HCD)専門家資格認定制度

人間中心設計(HCD)専門家資格認定制度は、人間中心設計(HCD)に関する知識と実践力を認定する民間資格です。人間中心設計(HCD)の考え方や手法を学び、ユーザー目線のデザインプロセスを習得できます。

この資格には「専門家」と「スペシャリスト」の2つのレベルが設定されており、それぞれ人間中心設計などの実務経験に応じて挑戦できます。

必要なスキルを身につけてUI/UXデザイナーを目指そう

UI/UXデザイナーは、ITスキルとデザインセンスをあわせ持つ職種です。本記事で紹介した資格を活用し、着実にスキルを身につけていきましょう。

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