IT系の職種の中で、サーバーエンジニアに興味がある方もいるでしょう。しかし、「サーバーエンジニアのキャリアパスはどのようなもの?」「取得すべき資格はある?」など、疑問をお持ちの方もいるでしょう。
今回はサーバーエンジニアの仕事内容やキャリアパス、有利な資格について紹介します。IT業界への転職を希望している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
サーバーエンジニアとは?
サーバーエンジニアとは、インフラエンジニアの一種であり、企業や組織のシステムを支えるサーバーの設計、構築、運用、保守を担当するIT専門家のことです。
サーバーとは、ネットワークを介して接続されたコンピューターに対して、データの送受信や処理をするコンピューターを指します。サーバーエンジニアは、サーバーが安定的かつ効率的に動作するように、ハードウェアとソフトウェアの両面から設計・管理をする役割があるのです。
ネットワークエンジニアが、ネットワーク機器やネットワーク構成に関する業務を行うのに対し、サーバーエンジニアはサーバーそのものの設計・構築・運用に特化しています。
サーバーエンジニアが関わるプロジェクトの例としては、新サービスの立ち上げに伴うWebサーバーやデータベースサーバーの設計・構築や既存システムのパフォーマンス改善などです。
サーバーエンジニアの主な仕事内容
サーバーエンジニアの主な仕事内容は、以下の3つです。
- サーバーの設計
- サーバーの構築
- サーバーの運用・保守
それぞれの仕事内容について、詳しくみていきましょう。
サーバーの設計
サーバーの設計ではシステムの要件や目的に応じて、最適なサーバー構成を検討します。
具体的にCPUやメモリ、ストレージの性能と容量などを決定するとともに、クラウドサービスの利用も視野に入れ、コストと性能のバランスを考えます。
特に外部からの不正アクセスや攻撃を防ぐため、アクセス制御や暗号化通信などのセキュリティ対策は非常に重要です。システムの一部に障害が発生しても、サービス全体が止まらないような設計をすれば、サービスを安定的に運用できます。
サーバーの構築
サーバーの構築は、設計フェーズで定めた方針に基づいて、実際にサーバーを組み上げていく重要な工程です。具体的には、以下のような作業を行います。
- サーバー用のハードウェアを設置し、ネットワークに接続する
- OSやミドルウェア、アプリケーションをインストールし、各種設定を行う
- サーバーの性能テストを実施し、正常に動作することを確認する
OSやミドルウェアなどのインストールや設定には、セキュリティやネットワーク設定も含まれます。構築段階では、設計通りにサーバーが組み上げられているか十分なテストを行い、品質を確保することが重要です。
サーバーの運用・保守
サーバーの運用・保守では、構築したサーバーを安定的に稼働させ、トラブルに迅速に対応します。監視ツールやログ管理システムを活用し、サーバーの稼働状況を常にチェックするのです。
サーバーを安定運用するために、OSやミドルウェア、アプリケーションに対して、セキュリティパッチやバージョンアップをするなどして、定期的なメンテナンスを実施します。
サーバーエンジニアのキャリアパス
サーバーエンジニアのキャリアパスは、大きく分けて3つの方向性があります。
- スペシャリスト
- マネージャー
- 他のエンジニア
それぞれのキャリアパスについて、詳しくみていきましょう。
スペシャリスト
スペシャリストとは、サーバーやセキュリティ分野に関する高度な専門知識を持ち、技術的な課題解決に特化したエンジニアのことです。将来のキャリアパスとしては、Linuxサーバーの専門家やクラウドセキュリティのスペシャリストなどが挙げられます。
スペシャリストは、技術力を武器にプロジェクトの成功や企業の課題解決に貢献できるため、高度な専門性が求められる分野で活躍できます。
マネージャー
マネージャーとは、サーバーエンジニアとしての経験を活かし、チームやプロジェクトを管理・運営する立場の役職です。単に技術的な判断を下すだけでなく、メンバーの育成やモチベーション管理など、幅広い責務を果たすことが求められます。
またプロジェクトの目標を明確に設定し、スケジュールや予算、リソースを適切に管理する役目があります。マネージャーは、技術者としてのキャリアに加え、管理職としてのキャリアを歩むことになります。プロジェクトの成功に責任を持ち、リーダーシップを発揮する力が必要でしょう。
他のエンジニア
サーバーエンジニアとしてのスキルを活かし、他のエンジニア職へシフトすることも可能です。例えば、クラウドエンジニアとしてクラウドサービスの構築に携わったり、ネットワークエンジニアとしてネットワークインフラの設計を行ったりします。
サーバーエンジニアから他のエンジニア職へ移ることは、今までのキャリアを活かしつつ、新しい技術分野に挑戦するチャンスでもあります。関連分野のスキルを身につけ、より専門性の高いエンジニアを目指せるでしょう。
サーバーエンジニアが持つと便利な資格
サーバーエンジニアにとって、資格取得はスキルアップや転職に有利です。ここでは、サーバーエンジニアにおすすめの3つの資格を紹介します。
- マイクロソフト認定プロフェッショナル
- CCNA
- CCNP
それぞれの資格について、詳しくみていきましょう。
マイクロソフト認定プロフェッショナル
マイクロソフト認定プロフェッショナル(MCP)は、マイクロソフト社が提供する認定資格です。この資格は、マイクロソフト製品に関する専門知識やスキルを客観的に証明する資格として、IT業界で広く認知されています。
Active Directoryの設計や構築、運用やExchange Serverなど、Windows Serverを扱うサーバーエンジニアにとって、各種機能や管理手法に関する体系的な知識を習得できます。マイクロソフト認定プロフェッショナル(MCP)を取得すれば、企業内のITシステムの効率的な管理ができるでしょう。
CCNA
CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、ネットワーク機器大手のCisco社が提供する認定資格です。初級から中級向きレベルのエンジニアに適しています。ネットワークの基礎知識から、ネットワークの監視ツールを用いた実践的な構築・運用スキルまでを幅広く習得できます。
CCNAは、ネットワーク知識を必要とするサーバーエンジニアにとって、有用な資格です。ネットワークスキルを証明し、市場価値を高められるでしょう。
CCNP
CCNP(Cisco Certified Network Professional)は、CCNAの上位資格にあたります。CCNAがネットワークの基礎知識と実践スキルを証明するのに対し、CCNPはより高度なネットワーク技術と専門性を証明できる上級者向けの資格です。
主に、ルーティングやスイッチングの応用やVPNなどのネットワークセキュリティの高度な設定方法を学べます。CCNPを通じて、ネットワークエンジニアとしての専門性を高め、より複雑な課題に対応できる力を身につけられます。
未経験でもサーバーエンジニアを目指す方法
サーバーエンジニアに転職したいけれど、未経験だから不安という方もいるでしょう。
しかし未経験からでも、サーバーエンジニアを目指せます。ここでは、未経験でもサーバーエンジニアを目指す3つの方法をご紹介します。
- インフラ・ITに関する知識を身につける
- 資格取得をする
- 未経験OKの求人に応募する
それぞれの方法について、詳しくみていきましょう。
インフラ・ITに関する知識を身につける
サーバーエンジニアを目指すなら、ネットワークの仕組みやサーバー、クラウド、ソフトウェア、セキュリティなどの基礎を理解する必要があります。
これらの知識は、書籍や無料のオンライン講座などを活用して、独学で身につけられます。自己学習を継続することで、スキルアップにつながるでしょう。
資格取得をする
未経験でもサーバーエンジニアの転職に有利になるのが、ITに関連する資格取得です。前述したCCNAやCCNPなどの資格は、サーバーエンジニアとしての基礎的な知識やスキルを証明するのに役立ちます。
ただ資格を取るだけでなく、試験勉強をしながら知識を深めて、実際の業務で実践できるようになることが重要です。転職先でも、学習意欲の高さをアピールできるでしょう。
未経験OKの求人に応募する
サーバーエンジニアの中には、未経験者を歓迎する求人があります。特に研修制度やOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)などが充実している企業が狙い目です。
また、インターンシップや研修などでスキルを磨けば、実践的な知識と経験を積めます。未経験でも自分のポテンシャルをアピールできれば、チャンスはあります。経験やスキルだけでなく、学習意欲や将来性をしっかりとアピールしましょう。
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未経験からサーバーエンジニアを目指す方法をご紹介しました。インフラの知識を身につけ、資格取得にチャレンジし、未経験OKの求人にも積極的に応募することが大切です。
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