転職活動において、面接官に性格や長所・短所を問われた際「マイペース」と答えて良いのか悩んでいる方もいることでしょう。結論として、面接ではマイペースを言い換えることが重要です。

本記事では、マイペースと伝えたときに与える印象や言い換え例、マイペースを短所として話す際の伝え方のポイントについて解説します。

転職活動では「マイペース」を言い換えるのが好ましい

転職活動の面接の際、長所・短所ともに自身の性格を「マイペース」と表現した場合、面接官によくない印象を与える可能性があります。別の言葉に言い換え、プラスの印象を与えられるよう工夫してみましょう。

「マイペース」の印象とは

「マイペース」の言葉が与える印象は、下記のとおりあまりポジティブではありません。

  • 協調性がないと思われがち
  • 自分中心で時間や約束を守れない
  • 指示された業務ができない

各内容について、詳しく説明します。

協調性がないと思われがち

マイペースと伝えることで「わがまま」「他の人への配慮がなく、チームの輪を乱しそう」「こだわりが強そう」といった印象を抱かれがちです。仕事においては、チームで協力して物事を進めることが多いため、マイペースを主張する人は扱いづらいと思われやすいでしょう。

「協調性がなく、トラブルメーカーになるのでは」と思われてしまっては、採用される可能性が低くなります。「一緒に仕事をしたい」と思ってもらえるような発言、態度が必要です。

自分中心で時間や約束を守れない

マイペースな人は、自分の都合や進め方、マイルールを優先することがあります。こだわりが強すぎると「他者との約束やルールを守れないのでは」「納期を無視して、自分の都合を優先させそう」といった評価を受けるでしょう。

学生時代の提出物であれば、自己責任で終わりますが、社会人の場合、影響を及ぼすのは社内だけではありません。納期や約束、契約が守れなければ、取引先からの信頼を失う可能性もあるため、マイペースな人に対する目は特に厳しくなります。

指示された業務ができない

マイペースな人は、上司や先輩の指示に従わず、1人で意思決定し行動する傾向があると受け取られがちです。臨機応変な対応が苦手なイメージもあり、上司からは「扱いにくい人」「指示通りに動いてくれない人」といったイメージを持たれる可能性があります。

仕事においては、多少自分が納得できないことであっても、業務上従わなければいけないケースも出てきます。マイペースな人は「業務遂行に支障をきたすのでは」と、誤解されやすいと言えるでしょう。

「マイペース」が不向きとされる仕事

マイペースの特性を生かせる仕事がある一方、下記の仕事は不向きです。自分がマイペースとの自覚がある人は、もう一度志望職種を検討してみましょう。

  • チームワークで行う仕事
  • 時間や期限が決まっている仕事
  • 徹底されたルールのもと行う仕事

チームワークで行う仕事

マイペースな人にとっては、複数人で役割を分担し、協力しなければいけないプロジェクトは不得意分野です。臨機応変な働きを求められることもあり、「自分は△△を担当していたのに、◯◯も任された」などと不満を感じやすいでしょう。

また、一緒に働くメンバーからも「協調性がない」「チームの一員としての自覚がない」などの評価を受け、居心地の悪さを感じる可能性があります。チームワークが必要な仕事は、避けたほうが無難です。

時間や期限が決まっている仕事

多くの仕事は、締切や納期、提出期限などが設定されています。しかし、マイペースな人にとっては、自分が納得できていない状態での提出はストレスです。完璧を目指した結果、締切や納期を無視してしまう可能性があります。

1人が期限を無視すると、仕事の進行が遅れ、他の人に迷惑がかかるケースも想定されます。自分で納期を設定できる仕事や成果主義の仕事など、時間や期限にあまり左右されないような仕事を選ぶようにしましょう。

徹底されたルールのもと行う仕事

ルールやプロセスが徹底している職場では、マイペースは問題視されます。勝手なマイルールのもと行動する社員は、業務効率や商品の品質に悪影響を及ぼすと判断され、注意を受けるでしょう。

効率改善等の提案自体は、決して悪いことではありませんが、その場合も段階を踏んで説得し、結果を出すといったステップが求められます。「自分なりのやり方で業務を進めたい」と考える人にとっては、徹底したルールのある仕事は不向きです。

「マイペース」の言い換えをする方法

ここまで「マイペース」の問題点について説明しました。しかし、「マイペース」は、下記のように言い換えることで長所としてアピールできます。

  • 落ち着いて行動できる
  • 自分のペースで無理なく行動できる

マイペースの強みを生かした仕事を探すために、詳しく説明します。

落ち着いて行動できる

マイペースな人は、周囲の状況に惑わされることなく、冷静沈着な判断・行動ができます。相手の感情に左右されることなく、落ち着いた対応ができるといった強みは、クレーム客への対応にも生かせます。

落ち着いた行動、冷静な判断力といった点は、メンタルの強さと併せてアピールするとより効果的です。落ち着きのある行動がポジティブな結果を招いた、周囲のサポートにつながったなどのエピソードがあれば、なお良いでしょう。

自分のペースで無理なく行動できる

マイペースは「自分のペースで、地道にコツコツと作業を進められる」とも言い換えられます。飽きっぽい人にとっては苦手なルーティンワークも、マイペースな人は、自分のペースさえ確保できれば、集中して作業に取り組むことができるため、高いパフォーマンスを発揮します。

集中できる環境や、自分のペースで働ける環境さえあれば、ストレスなく作業を継続できる点は大きな強みです。過去のコツコツと取り組んだ実体験とともにアピールしてみましょう。

短所として「マイペース」を伝える方法

転職面接では、長所だけでなく短所を質問されることが多いです。面接官にマイナスな印象を与えずに、マイペースを短所として挙げる際の4つのポイントを解説します。

  • 結論ファーストで伝える
  • マイペースさがわかるエピソードを話す
  • 改善策として努力していることを説明する
  • 結果どのように変わってきているか伝える

結論ファーストで伝える

最初に「私の短所は、マイペースな性格です」と結論を伝えます。ここで、面接官にとっても、自分の短所を理解していると印象付けることが可能です。続いて「なぜ、マイペースを自分の短所だと思うようになったのか」といった具体的なきっかけについて触れます。

ここでは「友人や家族に言われた」「◯◯の業務経験時に自分で気づいた」など、簡単に触れる程度で構いません。ダラダラとまとまりのない話にならないよう、意識してコンパクトにまとめましょう。

マイペースさがわかるエピソードを話す

マイペースだと言われた(気づいた)シチュエーションについて、具体的なエピソードを交えて伝えます。

「前職で◯◯のプロジェクトに関わった際、1つの仕事に集中し、完璧な仕上がりを目指して取り組んだ結果、次の工程に費やす時間が不足し、チームメンバーからマイペースさを指摘されました。全体工程や時間配分を考えるといった視野が欠けていることに気づき、反省しました」といった形で、マイペースの自覚とともに反省点を明確にすることが重要です。

改善策として努力していることを説明する

課題を認識し反省した結果、今、どのように努力しているか、改善に努めているかを伝えます。短所の克服には、時間がかかるものです。これは、マイペースに限った話ではありません。

現在進行中であっても、自分を客観視し、問題改善に向け積極的に取り組む姿は、面接官に好印象です。「反省後は、常に次の工程を確認し、周囲に相談しながら作業を進めるように努めています」のように、具体的な取り組みを伝えましょう。

結果どのように変わってきているか伝える

短所の自覚、改善に向けた努力を経て、具体的な変化を示すエピソードがあれば、最後に述べます。

「周囲への相談を心がけた結果、業務内外を含めたコミュニケーションが増え、より仕事が進めやすくなりました。対話を通して、現在のプロジェクトに関する新たな課題が見えたことも大きな収穫です。自分の役割だけに固執していては、気づけなかった部分であり、私自身にとっても大きな学びとなりました」のように、成長を感じさせるような締めくくりができればより好ましいでしょう。

ポジティブな印象をもたせる話し方をマスターしよう

マイペースの言い換えには「落ち着きのある行動」「自分のペースでコツコツと継続できる」等があります。マイペースを別の言葉で言い換えたり、短所として伝える際の話し方を意識したりすることで、ポジティブな印象を与えることが可能です。

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