転職活動中、履歴書をメールで送るよう指示する企業は少なくありません。郵送とは異なりファイル形式やサイズ、セキュリティなど注意すべき点が多いため、ケアレスミスによって担当者の印象が悪化することは避けたいものです。

本記事では履歴書をメールで送る方法や注意点、メール送信前に役立つチェックリストについて解説しています。

履歴書の送り方は主に2パターン

特に企業から指定がない場合、履歴書は、下記2パターンのどちらかの方法で送るケースが多いです。

  • 郵送で送る
  • メールに添付して送信する

それぞれの基本ルールについて説明します。

郵送で送る

郵送で送る場合、履歴書・職務経歴書に折り目がつかないよう「角形A4号」「角形2号」などの定形外封筒を用意します。書類とともに「送付状(添え状)」を同封することがマナーです。

上から「送付状」「履歴書」「職務経歴書」の順番に重ね、クリアファイルに入れます。住所や企業名、担当者名とともに、丁寧に書きましょう。2024年10月1日より郵便料金が変更されています。切手料金不足にならないか心配な方は郵便局窓口での提出がおすすめです。

メールに添付して送信する

メールで履歴書を送る場合は、PDF形式が一般的です。セキュリティ面にも配慮し、パスワードを設定しましょう。件名に「履歴書添付」の文字と自分の氏名を記載することで、担当者が重要なメールだと理解してくれます。

メールは時間を問わず送信できますが、深夜や早朝は避けたほうが無難です。「不規則な生活をしている」と、マイナスイメージを与える可能性があります。本文は礼儀正しく、ビジネスマナーに則った文章を意識しましょう。

履歴書をメールで送る方法

履歴書をメールで送る際は、下記ポイントを押さえておく必要があります。

  • ファイル形式はPDFが基本
  • ファイル名は「履歴書_氏名」などがベスト
  • パスワード付きファイルにする場合
  • ファイルサイズが大きくなった場合

「ビジネスマナーを理解していない応募者」とマイナスイメージを持たれないよう、それぞれの内容について解説します。

ファイル形式はPDFが基本

履歴書をメールで送る場合、PDF形式が一般的です。WordやExcel形式は、担当者側のパソコン環境により、書式が崩れるリスクがあります。手書き原稿をスキャンし、PDF化する方法も、文字が潰れて読みにくいなどのリスクがあるため避けましょう。

WordまたはExcelファイルをPDFに変換する手順は、次のとおりです。

  1. ファイルを開く
  2. 「名前をつけて保存」を選択
  3. ファイルの種類→「PDF」を選択し保存

PDF化後は、可能であれば一度印刷し、チェックしましょう。画面上では見落としていた誤字・脱字に気づくことがあります。

ファイル名は「履歴書_氏名」などがベスト

履歴書のファイル名は、企業側から指定がない限り、わかりやすい名前をつけます。「提出日_履歴書_氏名」「履歴書_氏名」などの表記が一般的です。日付はファイル作成日ではなく、提出日とします。日付が古いと「他社に提出した履歴書を使い回しているのでは」と勘違いされる可能性があるため、注意が必要です。

採用担当者は、日々、数多くのメールやファイルを確認します。整理の手間を減らす意味でも、わかりやすいファイル名をつけましょう。

パスワード付きファイルにする場合

履歴書・職務経歴書には、多数の個人情報が含まれるため、セキュリティの観点からパスワードをかけるケースがあります。パスワードは、ファイルとは別のメールで伝えることがマナーです。

ただ、より高いセキュリティを求めるのであれば、送信先企業が対応しているクラウドストレージに履歴書をアップロードする方法もあります。突然送りつけるのではなく、Dropbox(例)での共有で問題ないかを尋ね、指定方法があれば教えていただきたい旨を記載するとスマートです。

ファイルサイズが大きくなった場合

企業へ送信するファイルサイズは、一般的に2MBまでと言われています。3MBは許容範囲とする企業があるものの、それ以上のサイズは避けましょう。履歴書やポートファイルのサイズが大きすぎた場合、そのままではメールが送信できないケースがあります。

その場合は、圧縮ファイルを利用する、クラウドストレージのURLを共有するなどの対応を取りましょう。クラウドストレージにて共有する場合は、あらかじめ担当者にその旨を確認する必要があります。

メール送信前のチェックリスト

メールは、基本的に送信後の取り消しができません。ケアレスミスで担当者の印象を悪化させないために、下記項目のチェックリストを作成しました。

  • メールアドレス
  • 宛名
  • 本文
  • 添付ファイル
  • 自身の氏名が記載されているか
  • 文字サイズ・フォント

履歴書をメールで送る際にチェックすべき内容を項目ごとに説明します。

メールアドレス

転職活動に使用するメールアドレスは、ビジネスに適したものかどうかの確認が必要です。在職中のメールアドレスやプライベートのメールアドレス、不適切と受け取られかねない表記のメールアドレスは避けましょう。

送り先のメールアドレスは打ち間違いやコピーミスがないか、ダブルチェックを行います。「1」と「l」など、数字とアルファベットの見間違えにも注意しましょう。

宛名

宛名は「企業名」「部署名」「担当者名」を正確に記載します。株式会社なども(株)と略さずに、正式名称で記載しましょう。担当者名がわからない場合は「人事担当者様」「採用ご担当者様」と記載しても問題ありません。

部署名のみわかっている場合は、「△△株式会社 ◯◯部御中」といった書き方もあります。ただ、事前に連絡を取る機会があれば、担当部署と担当者の名前を確認しておくとよりスマートです。

本文

メールの本文は、シンプルかつ丁寧な文章が基本です。名前を名乗り、志望動機に触れたうえで、下記のように履歴書の送付であることを記載します。

(例)

本メールに履歴書を添付しております。

ご査収くださいますよう、お願いいたします。

なお、ファイルのパスワードにつきましては、別途メールにてお送りいたします。

また、企業より履歴書の送付と併せて面接希望日時の記載などを指示された場合は、記載漏れのないよう注意しましょう。

添付ファイル

履歴書を添付する場合、正しいファイルかどうか必ず確認が必要です。また、下記のようなミスが起こりやすいため、注意しましょう。

  • ファイルそのものを添付し忘れた
  • クリックミスにより、プライベートのファイルを添付した
  • 他の企業用に作成した履歴書ファイルを添付した

送信直後にミスに気づき、慌ててお詫びのメールを送ったとしても、担当者は「ケアレスミスが多いタイプ」「重要な仕事を任せにくい」と評価する可能性があります。必ずダブルチェックを行い、万全の体制でメールを送信しましょう。

自身の氏名が記載されているか

メール本文では、あいさつのあと、必ず自分の氏名を記載します。

(例)

お世話になります。(はじめまして。お世話になっております。なども可)

◯◯◯◯と申します。

在職中であっても、社名を名乗る必要はありません。また、署名部分には、下記のように自身の連絡先を記載します。氏名に読みにくい漢字や一般的な読み方とは異なる漢字が含まれている場合は、フリガナを記載しておくとより親切です。

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氏名

郵便番号

住所

電話番号(携帯電話)

メールアドレス

文字サイズ・フォント

履歴書を送付するメール本文には、余計な装飾は不要です。別のツールで作成した文章をコピー&ペーストした場合、不自然な太文字やフォントが入る可能性があるため、注意しましょう。特殊なフォントは避け、シンプルなビジネスフォントの選択が無難です。明朝体やゴシック体であれば、問題なく先方に確認してもらえるでしょう。

文字サイズとフォントを自分なりに決定したら、あいさつ文のテンプレートを作成し、下書き保存しておくこともひとつの方法です。ただし、企業名や担当者名は、毎回確認し、手入力しましょう。複数企業に履歴書を同時に送る場合などは、ミスが起きやすくなるため注意が必要です。

履歴書のマナーを守り好印象を与えよう

履歴書のメール送付は、郵送に比べて気軽に送れる一方、ファイル形式やファイル名、サイズなど注意すべき複数のポイントがあります。送信取り消しは困難なため、チェックリストを参考に、ミスのないメールを送りましょう。

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