病みやすい人にはいくつかの特徴があることをご存知でしょうか。転職活動中は、プレッシャーがかかり、緊張する場面も多いことから、精神的に辛いと感じている方も少なくありません。

本記事では病みやすい人の特徴や危険な症状、重症化する前にやるべき行動について解説しています。自分に当てはまるかどうかを確認し、ぜひ対策にお役立てください。

病みやすい人の特徴6選

メンタルが病みやすい人には「真面目」「完璧主義者」など、下記6つの特徴があります。

  • 周囲の目が気になる
  • 思い込みが激しい
  • 真面目な性格
  • 完璧主義
  • コミュニケーション能力が低い
  • ストレス耐性が弱い

心当たりのある方もいるかもしれません。ここでは、各内容について解説します。

周囲の目が気になる

病みやすい人は、他人からの評価を過度に意識する傾向があります。緊張や不安をやわらげるために努力をするものの、自分に対する自信のなさから、結果的にうまくいかなかったというケースも少なくありません。

「失敗したらダメなやつだと思われる」「もう次は失敗できない」など、自分で自分を追い込んでしまい、緊張や不安による悪循環から、精神的に追い詰められてしまうといったことも起こります。周囲が「もっとリラックスして」「大丈夫」とあたたかい言葉をかけてくれたとしても、その言葉を信じきれず自分の世界に入ってしまう傾向があります。

思い込みが激しい

思い込みが激しい人は、他人の意見を素直に受け入れることができません。例えば、転職面接の際に、面接官が少し首を傾げた程度で「自分の意見に問題があった。もうダメだ。絶対不採用だ」と思い込んでしまい、その後の受け答えに支障をきたすといったケースも想定されます。

自己評価が低く、常に他人と比較しながら生きてきた人は、自己防衛の意味で思い込みの激しさを持つケースもあります。思い込みの激しさから、何を言われてもネガティブに受け止めてしまう人は、落ち込みやすくメンタルも病みやすいでしょう。

真面目な性格

「真面目」は、決して悪いことではありません。しかし「真面目すぎる」となれば話は別です。真面目な人は与えられた仕事や役目に対して責任を感じ、結果を出そうと努力します。過度なプレッシャーは、ストレスとなり、心身にダメージを与える可能性が高いです。

さらに精一杯努力したにも関わらず、結果が伴わなかった場合、真面目な人は深く落ち込みます。他人を頼ったり甘えたりすることも苦手な傾向があるため、1人で問題を抱え込んで落ち込んでしまうことでしょう。

完璧主義

目標やノルマの達成に対し、完璧主義者は、細部までこだわり抜く傾向があります。完璧を目指すことは、決して悪いことではありませんが、ときにはスピード重視で80点で駆け抜けるべきときもあれば、細部に目を瞑りまずは大枠を作らなければいけないときもあります。

しかし完璧主義者は、細部をおろそかにすることに対しストレスを感じます。小さな失敗やミスを見逃すことができず、自分を追い込んだり他人を攻撃したりすることもあるでしょう。精神的に落ち着かない日々が続き、病んでしまうかもしれません。

コミュニケーション能力が低い

一部の仕事を除き、多くの職場ではコミュニケーション能力が求められます。人と話すことや自分の感情を表現することに対して苦手意識がある人や、他人との関係構築に問題を抱えている人にとっては、人間関係のトラブルから病んでしまうケースも少なくありません。

一方、コミュニケーションを拒絶した結果、孤独感を抱き、落ち込んだり病んだりする可能性もあります。また対面コミュニケーションは得意だが、オンラインやリモートワークになった結果、チャットやメールでのコミュニケーションが増え、適応できないといったパターンも想定されます。

ストレス耐性が弱い

同じ状況に置かれても、ストレスと感じるかどうかは、人によって異なります。例えば環境の変化、異動による業務内容の変更に対しても、ストレス耐性が弱い人は、大きなストレスと感じるでしょう。

小さなトラブルであっても、楽観的に捉えられず深刻に悩んでしまうため、ストレスを溜めがちです。うまくストレスの発散ができない状況が続くと、精神的に病んでしまい、よりストレスに対して過剰反応をするといった悪循環に陥るでしょう。

精神状態の異常を表す主な症状

「ストレスが溜まっているかも」と思うことはあっても「自分は病んでいる」と、客観視することは困難です。まずは下記のような症状が出ていないかチェックしてみましょう。

  • 気持ちがザワつく
  • ミスを連発する
  • 気分が落ち込んで回復しない
  • 感情の起伏が激しくなる
  • 暴飲暴食や食欲低下がみられる
  • 不眠や寝つきの悪さが気になる

ひとつでも当てはまるものがあれば、まずは自分の精神状態に目を向けることをおすすめします。

気持ちがザワつく

「好きなことに取り組んでいるのに集中できない」「気持ちがソワソワ、ざわざわする」といった状態が続く理由のひとつとして、精神的な緊張感の持続が考えられます。不安感や心配事に気を取られているため、通常時に比べ、仕事などのパフォーマンスも下がりやすくなるでしょう。日常生活に支障をきたすようであれば、精神的に問題を抱えていると言えます。

ミスを連発する

「日付・時間の勘違い」「頼まれた伝言を忘れる」など、一つひとつは些細なミスであっても、ミスが続くようであれば、精神面での問題を抱えている可能性があります。周囲から「ぼんやりしていることが増えた」と指摘を受けるようであれば要注意です。

ミス連発により自信を喪失した結果、さらなるミスを招いたり、精神状態が悪化したりする危険もあります。

気分が落ち込んで回復しない

健康な人であっても、悲しいことがあれば落ち込みます。食欲がなくなり仕事に集中できないといったこともあるでしょう。しかし、何ヶ月も落ち込んだ状態が続く場合は、何らかの心の病気の発症とも考えられます。

「常に疲れている」「以前は楽しめていた趣味に対し、まったく興味がわかない」などの状況に心当たりがある場合は、注意が必要です。

感情の起伏が激しくなる

「ちょっとした注意を受けただけで涙が出る」「同僚の些細なミスに、激しく怒鳴ってしまった」など小さな出来事に対し、感情のコントロールができず、過剰反応をしてしまう状態は、正常とは言えません。

喜怒哀楽のバランスが崩れることで、周囲の人間関係にも悪影響を与えてしまうでしょう。「トラブルメーカー」と位置付けられてしまうリスクもあり、仕事だけでなく日常生活にも影響が及びます。

暴飲暴食や食欲低下がみられる

心に問題を抱えている状態では、脳からの指令もスムーズにいかず、過剰に食事をとろうとしたり、逆に食欲が低下したりします。過食と拒食は、どちらも心身のバランスが崩れているときに起こりやすく、自分自身も食欲をコントロールできず苦しむことになるでしょう。体重の急激な増減は、健康面から見ても好ましくありません。

不眠や寝つきの悪さが気になる

心の病気は、睡眠にも影響を及ぼします。「不安が強く、眠ろうとするとネガティブなことばかり考えてしまう」「何度も夜中に目が覚めて、それから寝付けない」など、睡眠の質低下が続けば、しっかりと休息できず、身体の疲労は溜まる一方です。眠れないことがストレスとなり、さらに心身の健康状態が悪化するケースも想定されます。

重症化する前に取るべき行動

病みやすい人の特徴を理解したところで、病む前に取るべき下記3つの行動を紹介します。

  • セルフケアを心がける
  • 誰かに相談する
  • メンタルクリニックを受診する

気負わず、自分ができそうなことから始めてみると良いでしょう。

セルフケアを心がける

「セルフケア」と聞くと、大げさな印象を受けるかもしれませんが、自分をいたわる意味ではとても大切なことです。例えば、下記の行動もセルフケアに含まれます。

  • 1日20分程度、身体を動かしてみる
  • 腹式呼吸を意識してみる
  • 音楽を聴く
  • 今の気持ちを言葉にしてみる
  • お笑いやコメディを見て笑う
  • お灸やお香でリラックスする時間をつくる

自分が安らげる、楽しめる時間をつくることができれば、それはすべてセルフケアにつながります。大切なことは、早めの対策です。

誰かに相談する

自分だけで悩みを抱え込まず、信頼できる友人や家族、先輩などに相談してみましょう。思いがけないアドバイスが得られ、解決に近づく可能性があります。また、状況を話し、相手の質問に対し答えているうちに、自分のなかで気持ちや感情の整理ができ、答えが見つかるケースもあるでしょう。

「周囲の人に話すのは恥ずかしい」と思うのであれば、プロのカウンセラーやキャリアアドバイザーなど、悩みの内容に応じてプロに相談する方法もあります。

メンタルクリニックを受診する

心に違和感を感じるのであれば、メンタルクリニックを受診し、専門家の診断を受けることも大切です。早期受診は、早期完治にもつながります。メンタルクリニックに行く条件・基準は、「自分の心が辛いと感じたとき」です。

心の専門家である医師やカウンセラーと話すなかで、自分に合った治療法が見つかれば、少しずつ日常生活を取り戻せることでしょう。

転職活動で不安を感じたらプロに相談してみよう

転職活動は、誰もがストレスを抱えやすい状況です。今回紹介した病みやすい人の特徴や精神状態の異常を表す主な症状に当てはまる場合は、一度、リラックスする時間を設けてみましょう。転職活動の悩みは1人で抱え込まず、プロのキャリアアドバイザーなどに相談することで、解決するケースが多いです。

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