アルバイト経験は、一般的に職務経歴書に記載する必要がありません。しかし、時と場合によっては記載することでプラス評価となる可能性があります。

本記事では職務経歴書の正しい書き方や送り方、記載不要の情報について説明しています。職務経歴書にて自分の強みや魅力をアピールし、「会いたい」と思わせる人材を目指しましょう。

そもそも職務経歴書とは?

職務経歴書とは、過去の職歴や職場で得たスキル、実績を伝えるための書類です。正社員や派遣社員、契約社員の経歴を書くことが一般的ですが、アルバイトの職歴を書くかどうかはケース・バイ・ケースといえます。

履歴書との違い

職務経歴書は、これまでの職歴やスキル、関わった業務やプロジェクトなどを具体的かつ詳細に記入するものです。履歴書に比べてテンプレートの形状が幅広く、自分がアピールしたい経験や実績の量や内容に合わせて選ぶと良いでしょう。

一方、履歴書は、氏名、住所、電話番号、学歴、職歴、資格など、プロフィールや連絡先などの基本的な情報をまとめた書類です。重複する内容もありますが、どちらも重要な書類であり、必要に応じて使い分けるようにしましょう。

職務経歴書を用意する方法

職務経歴書を用意する方法は、店舗での購入とダウンロードの2つです。

  • 職務経歴書をお店で購入する
  • インターネットからフォーマットをダウンロードする

自分にとって利便性の高い方法を選びましょう。

職務経歴書をお店で購入する

職務経歴書は、書店や文房具店、ホームセンターなどで販売されています。店舗によっては、コンビニやスーパーでも購入できます。「履歴書用紙(職務経歴書付き)」という形で販売している100均もあるため、履歴書と一緒に買いたい場合も便利です。

デザインや枚数、サイズ(A4またはB5が主)など、自分にとって使いやすい形式を選びましょう。三つ折りをする場合のマークが付いているタイプも多いため、どこで折ればいいかわからないと言う場合も安心です。

インターネットからフォーマットをダウンロードする

検索サイトを活用し「職務経歴書 ダウンロード word」「職務経歴書 ダウンロード Excel」「職務経歴書 フォーマット 無料」などの言葉で調べると、さまざまな職務経歴書のテンプレートが見つかります。

WordやExcelなどのソフトで使えるタイプを選ぶと、カスタマイズもスムーズです。職務経歴書は、職務別の「キャリア形式」と時系列の「編年体形式」が一般的ですが、自分のキャリアやアピールしたい内容に合わせてオリジナルの職務経歴書を作成しても構いません。

職務経歴書の書き方の基本

職務経歴書は自己アピールを目的とした資料であり、フォーマットの自由度も高めです。しかし、必要な情報が掲載されていなければ、企業側は不信感を抱くでしょう。ここでは、名前以外に必ず記載すべき下記内容について説明します。

  • 職務経歴
  • 保有資格
  • 自己PR

職務経歴

職務経歴は、会社名、事業内容、経験職種、業務内容、在籍期間を明記します。採用担当者は、履歴書と合わせて時系列に見ることが多いため、職務経歴書も時系列に並べると分かりやすいでしょう。

ただ、直近の職種が応募職種との関連性が高い場合は、時系列の逆「逆編年体形式」、プロジェクトや業務内容ごとにまとめたい場合は「キャリア形式」と、自分に合った形式を選択します。実績や成果は具体的に記載し、採用担当者が興味を持ちそうな形式にまとめましょう。

保有資格

志望職種に関連する資格の名称と取得時期を記載します。略称ではなく、正式名称で書くことがマナーであり、信頼性向上につながります。下記に、一般的な資格の略称と正式名称をまとめました。

略称 正式名称と正しい書き方
普通免許 ◯年□月 普通自動車第一種免許 取得
英検 ◯年□月 実用英語技能検定○級 合格
簿記 ◯年□月 日商簿記検定△級 合格
FP ◯年□月 ○級ファイナンシャル・プランニング技能士試験 合格

現在資格取得に向けて勉強中の場合は、「基本情報技術者試験に向けて勉強中」のように記載します。志望職種に関連する資格かつ、実際に勉強している場合は、積極的に記載し、意欲をアピールしましょう。

自己PR

職務経歴書の自己PRは、多くても300文字程度にまとめます。スキルや強み、実績と、入社後活躍できる人材であること、入社への熱意などを伝えることが目的です。結論、具体的エピソード、熱意・意欲の3構成で書くと、うまくまとまるでしょう。

具体的エピソードは、主観的ではなくデータや数字を用いて客観的に書くことで、信憑性が増します。自己PRは、職務経歴書の最後に書くことが多いため、読み手に対して「この人に会いたい」「詳しく話を聞きたい」と思ってもらえるかどうかといった点でも内容をチェックしておきましょう。

職務経歴書に記載しなくてもよい情報

職務経歴書には、住所や連絡先を書く必要はありません。また次のアルバイト経験についても記載は不要です。

  • 学生時代のアルバイト経験について
  • 3ヶ月未満のアルバイト経験について

省略しても構わない理由について解説します。

学生時代のアルバイト経験について

職務経歴書は、一般的に高校や大学卒業後、社会人となってからの経歴を記載します。学生時代のアルバイト経験については、企業側から求められた場合や新卒、第二新卒といったケースを除いて不要です。

ただし、応募企業や職種との関連性が高い場合、専門性の高い職種であった場合は、アピール材料として記載しましょう。その場合は、学生時代の経験であること、雇用形態がアルバイトであることを明確に書きます。関連性が薄く、アピールとして弱いと判断した場合は、書く必要はありません。

3ヶ月未満のアルバイト経験について

3ヶ月未満の短期間アルバイトに関しては、職務経歴書に記載しても、評価される可能性が低いです。「スキルが身についていない」「専門的な知識が得られていない」と判断されるでしょう。

ただし、短期間であっても、専門的な分野かつ志望職種との関連性が高い場合や、応募先企業を志望する理由になった場合などはあえて記載し、エピソードを書く方法もあります。基本的には省略、プラスに働くと判断した場合は書くと考えておきましょう。

また3ヶ月以上のアルバイト経験の場合は、内容を問わず必ず記載します。「離職期間が長い」と判断されるのは、マイナスです。

職務経歴書の送り方

職務経歴書の送り方は、主に郵便とメールの2種類です。それぞれ準備するものやマナー・送付時のルールが異なります。企業の指定方法を確認したうえで、適切な方法で送りましょう。

郵送する

職務経歴書を郵送する場合は、封筒と添え状、クリアファイルを用意します。郵送の途中で折れたり曲がったりして見栄えが悪くなるリスクを避けるためにも、クリアファイルに入れることをおすすめします。

添え状は、インターネット上にいくつもテンプレートがあるため、参考にすると良いでしょう。封筒の表面左下には、赤字で「応募書類在中」と書き、一目で重要書類であることを伝えます。また、切手料金不足は、マナー違反です。先方は受け取るために不足分を負担しなければなりません。適切な料金がわからない場合は、郵便局の窓口で出すと安心です。

メールで送信する

職務経歴書をメールで送る場合、PDF形式に変換し、パスワードを設定したうえで添付ファイルにて送ることが一般的です。ただし、企業から送付方法やファイル形式の指定があった場合は、指定内容に従います。

件名は「◯◯職応募の件 職務経歴書添付 氏名」のように、わかりやすく用件と自分の氏名を書きます。本文は宛先、あいさつ、用件、締めのあいさつの順に書き、連絡先を書く「署名」も忘れないようにしましょう。誤字脱字や添付忘れがないよう、時間を置いて読み直すことをおすすめします。また、パスワードは、別のメールにて送ることが一般的です。

職務経歴書の書き方をマスターして適切にアピールしよう

職務経歴書は、職務経歴や保有資格などをアピールする目的で作成します。履歴書とは異なり、住所などの連絡先は不要です。また、学生時代のアルバイト経験や、短期間のアルバイト経験については、志望職種との関連性が高い場合を除き、書く必要はありません。

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