履歴書の住所欄の書き方は、よく知っているようで知らないことが多いものです。例えば漢数字とアラビア数字のどちらを使うべきか、省略や短縮はOKかなど、曖昧なまま、履歴書を書いている方は少なくありません。
しかし、履歴書は、企業が必ずチェックする部分です。正確さやマナー、読みやすさを重視し、転職活動の成功を目指しましょう。本記事では履歴書の住所や封筒の書き方、注意点について解説します。
目次
履歴書における住所の書き方
履歴書の住所欄に記載する内容は、企業が応募者に連絡する際に必要です。普段、住所はあまり意識せずに書くことが多いかもしれませんが、ここでは、下記項目別に正しい書き方を振り返っておきましょう。
- 郵便番号
- 都道府県から建物名まで
- 丁目・番地・号
- ふりがな
郵便番号
郵便番号は、「一二三」の漢数字ではなく、「123」のアラビア数字(算用数字)で記入します。履歴書に「〒」が印刷されている場合は、続けて郵便番号を書きます。このとき、ハイフンを書き忘れないよう注意しましょう。
- 〒111-2222→OK
- 〒1112222→NG
「〒」の記載がない場合、住所欄の先頭に郵便番号を書きます。住所よりも、やや小さめに書くとバランスがとれます。
引っ越したばかりなどで郵便番号がわからない場合は、日本郵便公式サイトの「郵便番号検索」にて調べることが可能です。曖昧なまま記載せず、正しい郵便番号を書きましょう。
都道府県から建物名まで
日常生活において住所を記入する場合、都道府県を省略する機会が多いかもしれません。しかし、履歴書は都道府県を省略せずに書きます。市区町村の知名度が高い場合や政令指定都市であっても同様です。
「東京都池袋区」「大阪府大阪市中央区」「千葉県千葉市若葉区」のように、正確に書きます。マンションやアパートに住んでいる場合は、建物名も必要です。
「◯◯公園駅前 △△タワー アーバンヴィレッジ グランドコート□□」など、長いマンション名の場合も、省略・短縮せずに正式名称を書きます。
手書きで履歴書を作成する場合は、あらかじめ鉛筆等で下書きを行いましょう。どれくらいの文字の大きさであればスペースに収まるか確認してから清書することをおすすめします。
丁目・番地・号
日常生活では、丁目・番地・号の場合、ハイフンを使用し、省略するケースが少なくありません。しかし、履歴書では、略さずに下記のように正確に記入します。
- 1-10-5→NG
- 一丁目10番地5号→OK
- 1丁目10番地5号→OK
郵便番号はアラビア数字だとお伝えしましたが、「丁目」は、地域により正確な記載が異なります。また「10番地5号」「10番地の5号」のように「の」が入る・入らない2つのパターンがあります。
正しい住所表記は、マイナンバーカードや住民票の写しにて確認可能です。これまであまり正式表記を気にしていなかったという方は、この機会に確認しておきましょう。
ふりがな
ふりがなは、番地の前までと建物名に記入します。漢字表記と位置を合わせる必要はありませんが、読みやすさを意識し、適度にスペースを空けると好印象です。
(例)
ほっかいどう さっぽろし きたく しんことにちょう |
漢字が含まれるマンション、アパートは、ふりがなが必要です。ひらがなやカタカナのみの場合やアルファベットが含まれる場合は、ふりがなを書いても書かなくてもどちらでも構いません。
ただし、履歴書の欄に「ふりがな」と書かれている場合はひらがなで、「フリガナ」であればカタカナで書きましょう。
履歴書に住所を書くときの注意点
履歴書に住所を書くときの基本的なルールについてお伝えしましたが、下記のようなケースであれば、書き方に注意が必要です。
- 住所が長い場合
- 引っ越しが決まっている場合
- 現住所と住民票の住所が異なる場合
ケースごとの書き方について、説明します。
住所が長い場合
例えば京都市の一部の住所は、区と町名の間に「通り名」が入り「京都市○○区△△通り○○上る○○町」のあとに番地やマンション名が続きます。このように住所が長く、1行に入りきらない場合は、わかりやすく2行に分けて記入することが推奨されます。
改行する場所には、明確なルールはありませんが、わかりやすさや読みやすさを意識して考えると良いでしょう。1行目に番地まで記載し、建物名から2行目を始めるなど、区切りが良いと美しく見えます。
また、履歴書に手書きする場合は、最後まで統一した文字の大きさで記入できるよう、下書きがおすすめです。
引っ越しが決まっている場合
履歴書を書く時点で、すでに新しい住所が決まっている場合は、現住所に今住んでいる住所を、連絡先欄に引っ越し後の住所を書きます。すでに転居時期が確定している場合は、「転居予定日は、△年△月△日です」と書いておきましょう。
引っ越し自体は確定しているものの、転居先が未定の場合は、連絡先欄に「△年△月頃、◯◯県◯◯町に転居予定です」と、確定している範囲で情報を記載します。重要な書類は、郵便で届くことがあるため、新しい住所が確定次第、企業にすぐにメールで連絡を入れましょう。
現住所と住民票の住所が異なる場合
例えば、住民票は実家に置いたまま、シェアハウスで暮らしているなどの場合、「現住所」に住民票の住所(実家住所)を書き、連絡先に現在暮らしている場所の住所(シェアハウスの住所)を書きます。
現住所と連絡先住所の関係性について質問する面接官もいるため、「◯◯県での就職活動のため、一時的にシェアハウスで暮らしています」のように、説明内容を考えておきましょう。
履歴書によっては、連絡先の欄がないケースがあります。現住所と住民票の住所が異なる場合は、連絡先欄がある履歴書を選ぶと良いでしょう。
封筒における住所の書き方
履歴書を書き終えたら、封筒に入れ切手を貼って投函します。封筒の宛名書きは、縦書き・横書きどちらでも構いません。ここでは縦書き・横書き、それぞれの書き方について解説します。
縦書きの場合
縦書きの場合、封筒の表側の右側に都道府県から住所を書きます。数字は、漢数字を使用します。住所が長い場合、2行に分けても構いません。その場合、2行の最終の文字の高さが揃っていると美しく見えます。
中央には、宛名である企業名を書きます。住所よりもやや大きい文字で、ひと文字下げた場所から書き始めるとバランスをとりやすいでしょう。左下には赤字で「履歴書在中」または「応募書類在中」と書き、四角で囲みます。
履歴書に同封されている封筒のなかには、最初から赤文字で書かれていることがあり、その場合は、そのまま使って問題ありません。
裏面の左やや下には、自分の郵便番号と住所、名前を書きます。左上に送付日を書き、封をしたあとに「〆」を書いたら完成です。必要な料金分の切手を貼り、投函します。2024年10月1日より郵便料金が値上げされているため、注意が必要です。
横書きの場合
縦書き・横書きは、個人の好みで選んで問題ありませんが、社名や住所にアルファベットが使用されている場合、横書きを選ぶとバランス良く書けるでしょう。
横長で長辺に封入口がある封筒は、切手を封筒の右上に貼ります。郵便番号枠がある場合は、枠内にアラビア数字で書き、枠がない場合は、封筒の左上に「◯◯◯-◯◯◯◯」の形で書きます。枠や〒マークは不要です。
住所の数字は、アラビア数字(算用数字)を使用しましょう。封筒左端から2文字ほど空けて住所を書き始めると、美しく見えます。企業名は、さらに1文字分空けます。「履歴書在中」「応募書類在中」の文字が入る場所は、右下です。
正しい書き方をマスターして転職活動を有利にしよう
履歴書の住所は、企業が応募者の情報を確認するための重要な部分です。マナーを守り、読みやすさを意識して書くことで、面接官に対してより良い印象を与えられるでしょう。履歴書の書き方に関する不安を解決し、自信を持って転職活動をスタートさせてください。
T経験者の方や若手ポテンシャル採用狙いの方は、ダイレクトリクルーティング「HUGAN」を積極的に活用し、自分に合った仕事を探してみませんか。まずは、無料のプロフィール登録からお試しください。