転職活動をしていると、「書類選考に通ったらほぼ内定が決まっている」という話を聞くことがあります。しかし、実際のところ、書類選考のみでほぼ内定することはなく、面接が行われることがほとんどです。
そこで今回は、書類選考のみでほぼ内定することはない理由と、書類選考で企業が重視するポイントを解説します。書類選考の通過率を高める7つのコツもご紹介しますので、書類選考に通過できずお悩みの方はぜひ参考にしてください。
目次
書類選考のみでほぼ内定することはない理由
結論からお伝えすると、転職は書類選考のみでほぼ内定することはありません。なぜなら、書類選考は雇用にあたっての前提条件を把握する目的で行われているからです。
たしかに、応募書類によって応募者のスキルや経験を把握することができます。一方で、仕事への適応力やチームワークなどは書類からは判断できません。
そこで、企業は、応募者の人柄やコミュニケーション能力を確認するために面接を実施しています。面接では応募者の熱意やモチベーションを直接確認できるため、企業側も理解を深めることが可能です。そのため、内定を出す際は、書類選考よりも面接の結果を重視する傾向があります。
書類選考で企業が重視するポイント
書類選考は、応募者の情報を把握し、面接へ進む人を絞り込むための大切なプロセスです。ここでは、書類選考で企業が重視する3つのポイントを解説します。
- 企業が求める経験やスキル
- 書類からわかる人物像
- 今までの経歴や経験・資格
企業が求める経験やスキル
書類選考では、応募者が企業の求める経験やスキルを保持しているかどうかを確認します。中途採用を募集している企業は、特定の職務に対して即戦力となる人材を求めているからです。
一般に、複数から応募があった場合、企業は仕事に関連する経験や具体的なスキルを持つ候補者を優先します。そのため、応募する際は、実績や専門知識が企業のニーズと一致しているか確認しましょう。
また、応募書類に職務の接点となるキーワードや業務で使用するシステム、ツール名を入れておくことで、即戦力としての評価につながるでしょう。
書類からわかる人物像
企業は、応募書類を通じて人物像の把握も行っています。履歴書や職務経歴書の記載によっては、応募者の人柄や価値観、仕事に対する姿勢を判断できるからです。
特に重視しているのが、自己PRや志望動機、過去の経験、今までのポジション、成果などです。応募書類の文章力や表現力からビジネスに関する能力を判断されることもあるため、細部まできっちりと書きましょう。
今までの経歴や経験・資格
応募書類から読み取れる応募者の経歴や経験、資格なども企業が重視するポイントです。主に、応募者の過去の職歴や業務経験を通じて、企業は職務適合性を評価します。そのため、具体的な職務経験や関連する資格を記載することで、即戦力としての期待を高められるでしょう。
過去の実績や成果は、能力やスキルの証明となるため積極的に記載しましょう。ただし、複数の強みや経験がある場合、すべてを書き出すと強みが伝わりにくくなります。企業のニーズにマッチするものを選んで強みに一貫性を持たせ、説得力を高めてください。
書類選考の通過率を高めるコツ
書類選考の通過率を高めるには、企業目線に立って作成することが大切です。ここでは、通過率を高める7つのコツを解説します。
- 企業が求める人物像を理解する
- 企業を分析して書類に反映する
- 第三者から意見をもらう
- ネガティブな内容にしない
- 職務経験を具体的な成果で示す
- 誤字脱字など不備がないか確認する
- 添え状などマナーに気を付ける
企業が求める人物像を理解する
書類選考の通過率を高めるには、企業が求めるニーズに応じた書類を作成することが大切です。企業のニーズを明確にするには、企業のミッションやビジョン、企業文化をリサーチするのがおすすめです。
また、求人情報に記載されている業務内容や求められる資格、経験、勤務条件などからも読み取れます。必要な情報を過不足なく盛り込み、企業に対して自分が理想的な候補者であることをアピールしましょう。
企業を分析して書類に反映する
書類選考においては、企業分析の結果を書類に反映することも重要です。公開されている企業情報から、事業内容や業界の動向、企業文化などを徹底的に調査してください。分析した結果を応募書類に盛り込むことで、企業ニーズに一致する人材であると書類上でアピールできます。
また、自己PRでは、企業分析の結果に基づいて、自分の経験やスキルを企業に対してどのように貢献できるかを明確に示しましょう。経営理念に触れて、職務に対する価値観を伝えるのも、企業が求める人材であることを示す一つの方法です。
第三者から意見をもらう
第三者からのフィードバックやアドバイスなどの意見をもらって応募書類をブラッシュアップすることも、書類選考の通過率を高めるうえで欠かせません。自分だけで応募書類を作ると、独りよがりな内容や表現になってしまうからです。自分では気付かない強みの発見につながるとともに、欠点や改善点を指摘してもらう良い機会になるでしょう。
また、企業側の価値観を理解した第三者の意見を基に、具体的な表現やエピソードとして反映できれば、企業の求める人物像としてより印象付けられるメリットも期待できます。
ネガティブな内容にしない
応募書類の記載事項はネガティブな内容にしないことも重要です。ネガティブな内容が記載されていると、採用担当者は採用に対して慎重な態度を取ってしまいます。具体的には、現職や他社を否定する内容や愚痴などを書くのは避けてください。
転職理由がネガティブな場合、転職によってどう改善したいのかを記載すると良いでしょう。自己PR欄に失敗や否定的に感じる経験を記載する場合は、ネガティブな側面を強調するのではなく、ポジティブな表現に置き換えましょう。例えば、失敗から得た教訓や成長した点をエピソードとして記載します。
自分の強みや成功体験があれば前面に出して、前向きで意欲的な印象を与えるのが書類選考の通過率を高めるポイントです。
職務経験を具体的な成果で示す
職務経験を具体的な成果で示すことも、書類選考の通過率向上につながります。企業が募集している職種やポジションに関する職務経験があれば、積極的に記載しましょう。
過去の仕事での具体的な役割と成果を数値や事例、エピソードで示すと採用担当者はその実績をイメージしやすくなります。売上の増加額やプロジェクトの成功事例など、具体的な実績を明示するのも良いでしょう。
誤字脱字など不備がないか確認する
応募書類の送付前に、誤字脱字や記載項目の不備がないか必ず確認してください。不備があると、雑な印象を与えてしまいます。内容の信頼性も低下し、応募者の真剣さが疑われるでしょう。
例えば、誤字や脱字があると「細部に注意を払わない人」という印象を与えてしまいます。応募書類が手書きの場合は、鉛筆で下書きをしたうえでボールペンで清書するなど丁寧に作成してください。PCで作成する場合は、フォーマットや改行の乱れがないかを確認します。
また、提出前には複数回見直しましょう。家族や友人など第三者にチェックしてもらうことで完璧な書類を提出できるよう心がけてください。
添え状などマナーに気を付ける
応募書類を郵送する場合は、添え状などのマナーに気をつけることでも、選考の通過率は上がります。添え状には、相手への挨拶と、内容物の告知、補足説明の役割があります。上から、添え状、履歴書、業務経歴書の順に並べてください。
添え状には、次の点を記載します。
- 送付日
- 宛名
- 自分の連絡先
- 応募に至った経緯
- 要件
- 同封している書類の説明
応募に至った経緯では、応募動機や自己PRを簡潔に記載しても良いでしょう。
先述の通り、誤字脱字やフォーマット、文法などにも注意を払うのも大切です。書類全体を見返して、読みやすく清潔感のある仕上がりを目指しましょう。
転職先企業が重視しているポイントを理解しよう
書類選考からほぼ内定が決まることはありません。書類選考は、職務に必要なスキルや経験、人物などの前提条件を確認する役割を果たし、実質的な判断は、人柄やコミュニケーション能力がわかる面接で判断されるからです。
ただし、面接に至るには、書類選考に通過する必要があります。通過率を高めるために、企業が求める人物像を理解し、企業分析の結果を応募書類に反映させましょう。
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