広告代理店は華やかなイメージを持たれがちですが、実際に転職を考えている人の中には、仕事内容ややりがいがあるのか、などが気になることもあるのではないでしょうか。

そこで今回は、広告代理店の具体的な仕事内容と主な種類を解説します。年収や将来性、やりがいの有無の他、向いている人の特徴や就業する方法もご紹介しますので、広告代理店への転職をお考えの方は参考にしてください。

広告代理店の仕事内容とは?

広告代理店の仕事内容は、主に以下の4つです。

  • 営業
  • マーケティング
  • クリエイティブ
  • メディア

具体的な仕事内容を解説します。

営業

営業は、クライアントとなる広告主から仕事を受注してくる業務を担当します。競合他社とのプレゼンに勝つために、クライアントから情報収集し、提案の採用につなげます。

また、マーケティングやクリエイティブ、メディアなどその他の部門との調整、スケジュールや進捗、予算管理などの総合的な業務を担当します。

営業は、クライアントと社内の窓口として営業業務を行いながら仕事を進めていく重要な存在です。

マーケティング

マーケティングは、クライアントからヒアリングした要望をもとに、市場分析や調査を進める部門です。分析や調査の結果をもとに、今後の方向性や広告戦略を考えます。

営業がクライアントからの情報を企画に落とし込みプレゼンに活かす一方で、マーケティングは企画に活かすための説得力のある客観的なデータを用意します。

案件獲得に成功した後もクライアントの商品・サービス、売上向上につながる戦略を立てるのがマーケティングの業務です。

クリエイティブ

クリエイティブは、主に広告の企画や制作を行う部門です。 広告制作に直接的なかかわりを持ち、以下の職種があります。

  • クリエイティブディレクター 企画の立案から制作に至るまで広告制作を担う総責任者
  • アートディレクター 広告のデザインを総合的に担当する職種
  • コピーライター 商品・サービスをアピールする文言を生み出す職種

クリエイティブでは、上記のような職種がチームとなって連携しながら業務を行うのが特長です。近年は、動画制作やSNS運用の需要も高まっています。

メディア

メディアは、消費者に商品やサービスを伝えるためのメディア枠を、SNSやテレビ、新聞などのメディア媒体から買い取ったり、メディアの最適な使い方をクライアントに提案したりする部門です。

大企業に向けてプレゼンしたり、そのための営業をしたりもするのが特徴です。メディアとクライアントとの窓口としての役割を担うのが一般的ですが、営業やマーケティングとの連携が必要になるため、コミュニケーション能力や企画力が求められます。

広告代理店は主に3つの種類がある

広告代理店は主に以下の3つの種類に分かれています。

  • 総合広告代理店
  • 専門広告代理店
  • ハウスエージェンシー

総合広告代理店

総合広告代理店とは、ジャンルを問わずにほぼ全ての媒体を取り扱う企業のことです。具体的にはテレビやSNS、新聞紙、雑誌などの多様な媒体を扱います。

総合広告代理店では幅広い広告を取り扱っているため、多くのターゲットに向けて複数メディアを活用して、横断的に広告を展開することができるのが特徴です。

一般的には、企画から制作、プロモーションまで全てを行う企業が多いです。

専門広告代理店

専門広告代理店とは、一つの媒体に特化している企業のことです。例えば、新聞広告、インターネット上の広告(デジタル広告)、屋外広告(ビルボード)など、さまざまな媒体に特化しています。

専門広告代理店は、専門性が高く単一の広告に関するノウハウを有している一方で、多様な媒体に出稿できる総合広告代理店よりも安価に依頼できることが特徴です。利用したい広告媒体が決まっており、費用対効果を重視したい企業に向いています。

ハウスエージェンシー

ハウスエージェンシーとは、特定の会社の専属広告代理店のことです。大企業の広報部が子会社化してできている組織であることが多いのが一般的です。関連会社や親会社などの広告案件を主に担当します。

ハウスエージェンシーでは、特定の企業の広告を出すために、商品・サービスや経営方針などに対する知識が溜まっています。そのため、クライアントから一から情報収集する必要がなく、業務が円滑に進みやすいのが特徴です。

広告代理店の仕事の年収や将来性

ここからは、広告代理店の仕事の年収と将来性について解説します。

広告代理店の仕事の年収

広告代理店の平均年収は430〜540万円程度と言われています。

国税庁が実施した、「令和4年分 民間給与実態統計調査 調査結果報告」によると、広告業が含まれる学術、専門・技術サービス業、教育、学習支援業の平均年収は544万円となりました。

広告代理店の年収は、性別や企業規模によっても大幅に異なります。大手の広告代理店では、平均年収が1,000万円を超えていることもあります。

広告代理店の仕事の将来性

広告代理店の仕事の将来性は高いと考えられます。なぜなら、近年は、インターネットやスマートフォンが普及し、AIなどを活用したデジタルマーケティングに関する職種の需要が増加しているからです。

特にインターネット広告連動型システムのアドテクノロジーの技術進歩が著しく、SNSのネイティブ広告やリスティング広告などのニーズも増加しています。

ただし、コンサルティング企業がコンサルからマーケティングまで行うようになってきているので、専門性が高く強みがある広告代理店や大手でないと競争に打ち勝つのが厳しい一面もあります。

広告代理店の仕事はきつい?仕事のやりがいは?

広告代理店の仕事は業務量が多いため、残業や休日出勤が多くなることもあります。そのため、外部からは仕事がきついイメージを持たれることが少なくありません。特に成果主義でノルマを課せられることが多いことも、きついと言われる理由です。

しかし、忙しい仕事ならではのやりがいを感じられる仕事ともいえます。広告代理店では、チームで協力しながら広告を仕上げるために、やりがいが高く達成感を味わいやすい傾向にあります。また、実力が高ければ高収入を目指しやすいので、仕事へのモチベーションを維持しやすいのも特徴です。

広告代理店に向いている人

広告代理店に向いている人の特徴は、以下の3つです。

  • トレンドに関心があり情報収集力が高い人
  • コミュニケーション能力が高い人
  • チームで協力しながら動くのが好きな人

広告代理店では、常に最新のトレンドを取り入れながら複数の案件を展開します。トレンドに関心がある人、情報収集力が高い人はこのような状況下でもアイデアを生み出しやすいでしょう。

また、クライアントや各部門で連携をとったり、クライアントからヒアリングしながら仕事を進めるため、コミュニケーション能力が高い人や、他人と協働して仕事を進められる人が向いています。

未経験から広告代理店の仕事に就く方法

広告代理店への転職は、経験がある方が有利ですが、未経験からでも挑戦は可能です。即戦力として活躍できるように、就職に有利な資格を取ったり、現在の企業で関連性のある仕事に積極的に関わったりして知識をつけておくと良いでしょう。

特に、営業職の経験がある人は、Webや広告、メディアなどの知識を学んでおくと転職活動を進めやすくなります。

また、転職サイトやダイレクトリクルーティングサービスなどを活用するのもおすすめです。これらのサービスに登録すれば、非公開求人や優良求人を紹介してもらえたり、面接サポートを受けられたりします。うまく活用しながら、未経験でも可能な自分にあった求人を探してみましょう。

広告代理店はきついがやりがいのある仕事

広告代理店の主な仕事内容には、営業、マーケティング、クリエイティブ、メディアがあります。広告制作は、クライアントや各部門と連携を取りながら進めていくため、コミュニケーション力が高い人に向いている仕事です。

また、広告代理店は成果主義の性格が強いため、一部ではきつい仕事だと言われます。しかし、チームで連携して仕事をしたり広告が仕上がったりしたときの達成感などが高いため、やりがいがある仕事と言えるでしょう。

広告代理店の仕事内容やきつさを知って、他の職種に興味を持たれることもあるでしょう。さまざまな業界の中でも、成長市場で高収入を期待できるのがIT業界です。

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