SaaSは近年急速に広まっている、クラウド上でサービスを提供するビジネスモデルです。将来性のある業界として注目されており、SaaSビジネスを展開するSaaS企業は、転職市場においても人気が集まっています。
今回は、SaaS企業への転職をお考えの方に向けて、代表的な5つのSaaS企業をご紹介します。SaaS業界に関わる職種や向いている人の特徴もご紹介しますので、業界研究の参考にしてください。
目次
そもそもSaaSとは?
そもそもSaaSとは、Software as a Serviceの略称であり、インターネットを通じて提供されるソフトウェアサービスを指します。
SaaSを利用するユーザーは、ソフトウェアをダウンロードやインストールすることなく、ブラウザからアクセスして利用できるため、その手軽さから人気が集まっています。
SaaSサービスは、月額や年額の利用料をサービス提供者に支払って利用するサブスクリプション形式で提供されるのが一般的です。
代表的なSaaS企業5選
さまざまな業界で展開されているSaaSビジネスですが、代表的なSaaS企業には、次の5つの企業が挙げられます。
- Chatwork株式会社
- 株式会社マネーフォワード
- freee株式会社
- サイボウズ株式会社
- Sansan株式会社
Chatwork株式会社
Chatwork株式会社は、ビジネス向けのチャットツール「Chatwork(チャットワーク)」を提供しているSaaS企業です。
Chatworkの特徴は、チームのコミュニケーションを円滑にする機能が豊富で、メッセージ送信以外にタスク管理、ビデオ通話、ファイル共有などの機能を搭載しています。そのため、多機能なプロジェクト管理ツールとしても利用されており、多くの企業に採用されています。
株式会社マネーフォワード
株式会社マネーフォワードは、バックオフィスを効率化するSaaSサービスのクラウド会計ソフト「マネーフォワードクラウド」を展開する他、個人向けの家計簿アプリも提供しており、個人や中小企業に人気です。
これらのサービスは、簡単な操作で財務管理ができるため、多くのユーザーに支持されています。従来のパッケージ型とは異なりSaaS型をとることで、法令改正やサービス改善に伴うアップデートなどの対応を迅速に行っているのが特徴です。
freee株式会社
freee株式会社は、クラウド会計ソフト「freee会計」と人事労務管理ツール「freee]人事労務を提供し、中小企業の経営支援を行うSaaS企業です。
これらのソフトウェアは、インターネットを通じて利用できるだけでなく、仕訳入力や天気作業など処理機能が自動化されています。そのため業務効率化が図れて作業時間を短縮できるので、さまざまな企業での導入が進んでいます。
サイボウズ株式会社
SaaS企業の中でも売上高が高いのがサイボウズ株式会社です。業務内容に最適なオリジナルアプリを作成できるグループウェア「kintone(キントーン)」や情報共有をスムーズに行える「サイボウズ Office」を提供するなど、チームの業務効率を向上させるサービスを展開しています。
これらのアプリケーションはユーザーのニーズに応じたカスタマイズが可能で、柔軟性が高いのが特徴です。特にkintoneは、プログラミング未経験者でも業務効率に役立つアプリを作れるため好評です。
Sansan株式会社
Sansan株式会社では、名刺管理サービス「Sansan」や請求書管理サービス「Bill One」を提供しています。
Sansanは、名刺情報のデジタル化を通じてビジネスネットワークを強化するサービスです。名刺情報をデジタル化して取り込み、一元管理することで営業課題の解決に役立てられるため、経営者や営業職に特に人気があり、業務の効率化、営業機会の創出に貢献しています。
SaaS業界に関わる職種
SaaS業界に関わる職種には、主に以下の3つがあります。
- セールス
- エンジニア
- カスタマーサクセス
各職種の詳細を解説します。
セールス
セールスは、SaaSプロダクトの販売促進を行い、顧客のニーズを把握し適切な提案をする役割を担います。
セールスでは、単にサービスを提案するのではなく、クライアントの課題を理解し、それに伴う解決策を提示することが大切です。クライアントとの関係構築が重要な職種であり、営業スキルが求められます。
なお、SaaS企業におけるセールスは、電話やメールなどで営業活動を行うインサイドセールスと、対面して営業活動を行うフィールドセールスに分かれており、両者が協力して営業を行います。
エンジニア
エンジニアは、SaaS企業が提供するサービスプロダクトの開発や保守、機能追加を担当する技術職です。
SaaSビジネスでは、顧客の維持率を向上させることで売上アップが可能です。そのため、エンジニアは、サービス改善のために、ユーザーの行動履歴を利用して、より利便性が高くなるように機能追加やプログラム修正を行うこともあります。
エンジニアとして働くには、プログラミングスキルと問題解決能力が必要であり、チームでの協力が求められます。
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスは、顧客がサービスを最大限に活用できるようにその成功を支援する職種です。
一般的には、サポート提供により、サービスのオンボーディング(導入支援)を行います。また、ユーザーの要望やニーズをヒアリングして把握することもカスタマーサクセスの業務です。
SaaSビジネスでは、より良い顧客体験を提供して解約を防ぐ必要があります。カスタマーサクセスでは、適切なサポートを提供するためのコミュニケーション能力が重要となります。
SaaS企業への勤務が向いている人の特徴
SaaS企業への勤務が向いている人の特徴は、以下の3つです。
- 学習意欲が高い
- 長期的な視点を持てる
- チームワークが得意
学習意欲が高い
SaaSビジネスに携わるには、自社の製品・サービスや業界トレンドに関する最先端の情報理解が不可欠です。そのため、新しい技術や市場の変化に対して敏感で、自己学習を続ける姿勢が求められます。
セールスでは、製品・サービスの詳細やプランごとの違い、導入事例、競合他社と比較した際の強みなどを的確にクライアントに提案します。
また、エンジニア職では、顧客ニーズを理解したうえで、課題解決に最適なシステムの開発が必要です。いずれにしても、業界のトレンドや最新情報を常にキャッチアップする必要があるでしょう。
長期的な視点を持てる
SaaSビジネスで重要なのは、LTV(顧客生涯価値)の最大化です。そのためには、長期視点に立って、顧客と継続的な関係を構築しなければなりません。短期的な成果だけでなく長期的な成長を見据える必要があるからです。
自社だけでなくさまざまな業界の知識を身につけ、クライアント企業の成長戦略やビジョンに共感できることも重要です。各企業の事情を考慮し、最適なタイミングでアップセルやクロスセルといった提案を行ってLTVを向上させることで、売上アップが見込めます。
チームワークが得意
チームワークをとって仕事ができる人もSaaS企業への勤務に向いています。SaaS業界では、各部門で業務を分業化して専門性や生産性を高める一方で、連携して働く機会も多いため、協調性が求められるからです。
SaaS企業で成果を上げるには、独りよがりで仕事をするのではなく、コミュニケーション能力を活かし他メンバーや他部門と積極的に連携し、チームの目標達成に貢献する姿勢が重要です。
ダイレクトリクルーティングで転職成功率を高めよう
SaaS企業は、インターネットを通じてソフトウェアサービスを提供する企業です。SaaSビジネスはその利便性から近年急速に広まっており、今回ご紹介した代表企業の5社は転職市場でも人気が高まっています。
SaaS企業で募集される一般的な職種は、セールス、エンジニア、カスタマーサクセスです。どの職種でも、自社の製品・サービスに関する幅広い知識や顧客の課題解決へ対応するためのビジネス理解も求められます。
また、IT業界のご経験がある方は、IT系企業に強いダイレクトリクルーティング「HUGAN」のご利用がおすすめです。SaaS企業をはじめとした優良求人や非公開求人もあるので、積極的に活用して転職成功率を高めましょう。