「優秀な人は出世しない」といった言葉は、ねたみや皮肉のように受け取られます。しかし、実際には優秀だと思っているのは本人だけであり、本当に優秀な人は、スムーズに出世していることも事実です。

本記事では出世しない理由や特徴、本当に優秀な人の特徴を解説しています。優秀な人と一緒に働くことの重要性についても紹介しているため、今後のキャリアを考えるうえで参考にしてください。

優秀な人は出世しない理由

優秀な人は出世しない、周囲が自分を正しく評価してくれないといった考えにとらわれていませんか。優秀な人が出世しない理由として、自分が優秀だと思い込んでいるだけで、実際には優秀ではない、凡人であるといった可能性が考えられます。

特に出世するかどうかの判断は、仕事の能力だけではありません。以下の要素を持つ場合、仕事の能力に関係なく出世できないリスクがあります。

  • 仕事に対するこだわりが強く、部下のマネジメント能力が低い
  • 周囲の評価ばかりを気にしており、自分軸がない
  • 能動的に仕事をしない指示待ち人間である
  • 失敗を恐れて挑戦を避け、無難な選択を繰り返す

もし心当たりがあり、出世意欲がある場合は、早急に考え方を改める必要があります。

【性別別】仕事ができるのに出世しない人

仕事ができるのに出世しない人は、男女それぞれ特徴があります。周囲にいないか、また自分が当てはまっていないか、チェックしてみてください。

出世できない男性の特徴

出世できない男性の特徴は、下記のとおりです。

  • 雑談力がない
  • 細やかな気配りができない
  • 現状に満足している
  • ネガティブ思考
  • 行動力がない

コミュニケーション能力が低く、仕事の話と自慢話、上司を持ち上げる話しかできない男性は、周囲から尊敬されることがなく、出世が難しいでしょう。もちろん、セクハラやパワハラに当てはまるような表現をする人、「冗談だから。本気にしないで」と言いながら人を傷つける発言をする人は論外です。

また「無理」「どうせダメだろう」「本当に納期に間に合うのか」と、ネガティブな発言を繰り返すタイプも、周囲に不安を与えるため、人の上に立つことはないでしょう。

現状に満足し出世に関心がない人、気配りがなく自分さえ良ければいいといった考えの人も、出世のチャンスを逃しがちです。

出世できない女性の特徴

一方、女性の場合は少し状況が異なります。男女共同参画局が発表したデータによりますと、2020年の管理的職業従事者に占める女性の割合は、13.3%です。諸外国に比べて低い数字であり、女性が出世し管理職になることは、男性以上にハードルが高い現実があります。

出世できない女性の特徴は、以下のとおりです。

  • しなやかで強い意志がない
  • コミュニケーションが苦手
  • 女性管理職として働く自信がない

そもそも女性が出世するためには、女性の昇進に対する批判を受け流す精神力が求められます。強さとともに、問題点に対して素直に反省し改善する力も必要とされるため、両方のスキルがなければ、出世したとしてもプレッシャーに押しつぶされてしまうでしょう。

周囲とのコミュニケーションが苦手な人や、管理職として働く自信がない人も出世向きではありません。

出世させてはいけない人の特徴

出世するかどうかを判断するのは、上司です。つまり「昇進させたい」と思わせる人物にならなければ、出世の道はありません。ここでは出世させてはいけない人の特徴を記載します。反面教師として参考にしてください。

自分の利益を大切にする

部下の手柄を横取りし、自身の功績として報告するタイプは、出世できません。バレていないと思っているのは、本人だけです。さらに部下の失敗に対して過剰に叱責し「自分はやめておけと言った」「自分は他の方法を提案したのに部下が断った」などの自己保身に走るタイプも危険です。

会社の利益を考えた結果であればまだマシですが、このタイプは、自分の損得しか考えていません。間違って出世させてしまうと、課内やチームが崩壊したり、部下が精神的に病んでしまったりする可能性があります。

言動に一貫性がない

人の話をしっかり聞き、意見を受け入れる態度自体は問題ないものの、すぐに影響され、言うことがコロコロ変わる人は、信用されません。部下に対する指示も、最初はAと言ったのに、翌日にはBに変わっているとなれば、部下も不信感を抱きます。

特に自分よりも上の立場の人の発言に乗っかるような姿勢は、失望されます。また、発言と行動が一致しない人も、周囲とのコミュニケーションに問題が生じやすく、出世は難しいでしょう。

マネジメント能力がない

部下を持つということは、部下に対して仕事を割り振ったり、成長のためのアドバイスをしたりといったマネジメント能力が求められます。自分の仕事は問題なくできるものの、人への指示が苦手であったり、相談に対し丁寧に対応できなかったりする人は、多くの部下を持つ器ではないと判断されるでしょう。

また上からの指示をそのまま伝えるだけで、自ら職場をより良くしようといった意欲のない人も、問題です。向上心のない人物を出世させることは、会社にとってデメリットが大きいためです。

本当に優秀な人の特徴

単なる自己評価ではなく、自他共に認める優秀な人には、下記共通の特徴があります。

  • 最後まで仕事をやり通す
  • 周りへ良い影響を与える
  • 常に向上心がある

出世を目指すのであれば、この特徴に当てはまる人物を目指しましょう。

最後まで仕事をやり通す

優秀な人は、自分に与えられた仕事に対し、最後まで手を抜かずにやりとげます。仕事においては状況が変わり、別の業務を優先せざるを得ないケースもあるでしょう。しかし、優秀な人は、自らのリソースを常に把握し、必要に応じて周囲にサポートを求めます。

普段から信頼関係を築いているからこそ、いざと言うときにチームワークを発揮できるともいえます。仕事に対する基本スキルや知識を持ち合わせていることはもちろんのこと、行動力、実行力も備えている人物です。

周りへ良い影響を与える

本当に優秀な人は、自らの仕事を黙々とこなすだけでなく、チームメンバーに対しても良い影響を与えます。適切な仕事の割り振りや指示はもちろん、必要に応じたアドバイスやサポートにも時間や手間を惜しみません。

「リーダーのおかげです」といった言葉に対しても、謙虚に受け止め、個々の努力に対して積極的に評価します。メンバーはリーダーの態度に感動し、さらに力を発揮できるようモチベーション高く業務に取り組むことでしょう。

また、優秀な人の素晴らしいところは、意図して対応していない点です。素直に周囲の成果に感謝し、惜しみない賞賛の言葉を述べます。優秀な人は自身の能力だけでなく、メンバーの能力を引き上げる力を持っています。

常に向上心がある

優秀な人は、周囲の声に積極的に耳を傾け、常に学ぶ姿勢を大切にしています。上司や部下、先輩後輩、年齢などを問わず、良い意見であれば素直に受け入れ、自らの成長に変えていきます。

また仕事の質を上げるため、職場環境を変えるよう働きかけたり、業務効率向上に力を入れたりします。常に向上心を持ち続ける人は、周囲にも良い影響を与え、さらに相乗効果を生み出します。

最初は優秀な人材が1人のチームだとしても、環境の変化に伴い、2人、3人と実力者が増えていくことでしょう。仕事の能力は、誰と、どのような環境で働くかによって、大きく変わります。

転職をして出世が早い人になる

類は友を呼ぶと言うように、優秀な人は優秀な人に囲まれて働き、より自らのスキルを高めていきます。もし、周囲に自分のことだけを考え、適正な評価を受けられないと愚痴るような人がいるのであれば、転職し、環境を大きく変えることも大切です。

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