「仕事に行きたくない。でもそう思う理由がわからない」と、お悩みの方もいることでしょう。仕事に行きたくない気持ちを放置してしまうと、心身に影響を及ぼす可能性があります。

本記事では、仕事に行きたくないと感じる理由や、行きたくないときに避けるべき行動、対処法について、わかりやすく解説しています。

仕事に行きたくないときにチェックしたい2つのこと

仕事に行きたくないと感じたら、まずは、次の2つの質問を自分に問いかけてみてください。

  • 退職したいくらい仕事に行きたくないのか?
  • 精神科を受診しないといけないほど落ち込んでいないか?

具体的な内容について解説します。

退職したいくらい仕事に行きたくないのか?

「仕事に行きたくない」という気持ちは誰しも経験するものであり、度合いは人によってさまざまです。「今日や今週だけ」という一時的なものから、「もう二度と行きたくない」という強い思いまで、感情は多岐にわたります。

例えば、天候が悪い、長期休暇明けで体が重い、といった一時的な要因で仕事に行きたくないと感じることもあるでしょう。また、仕事内容や人間関係など、より根本的な原因が潜んでいる場合もあります。

「仕事に行きたくない」と感じることは、決して悪いことでも珍しいことでもありません。まずは「自分がどの程度行きたくないのか」「なぜそう感じるのか」自分自身に問いかけてみましょう。

精神科を受診しないといけないほど落ち込んでいないか?

「通勤電車に乗ろうとすると、めまいや吐き気など拒否反応が起きる」「明日の仕事について考えると、夜も眠れない」など、心身に不調を感じるレベルであれば、精神科や心療内科の受診が必要になる可能性があります。

ただ、すでに深刻なうつ状態などになっている場合は、自分で判断することが難しいでしょう。知人や友人に自分の様子を客観視してもらうことも大切です。また「どうしても仕事に行きたくない。行けない」と思うようになったら、心身の状態をチェックし、必要に応じて専門家への相談をおすすめします。

仕事に行きたくない理由6選

仕事に行きたくないと感じる主な理由は、次の8つです。共感できる理由があるか、チェックしてみてください。

  • 労働条件や環境に満足できていない
  • 自己肯定感が下がっている
  • 仕事でミスをして気持ちが落ち込んでいる
  • 精神的・体力的にキツいと感じている
  • 仕事にプレッシャーを感じている
  • 休み明けで気分が上がらない

労働条件や環境に満足できていない

給料や勤務時間、休日、福利厚生などの労働条件に満足できない状況では、仕事へのモチベーションが上がらず、行きたくないと感じがちです。業務内容と実際の給与が見合っていないと感じる状態では、日々働くうえで辛いでしょう。

そのほか、人間関係をはじめとした職場環境に問題がある場合も、不満を感じやすくなります。通勤時間の長さや、通勤ラッシュの時間帯を苦痛に感じる人もいます。

自己肯定感が下がっている

自己肯定感が下がっている状態では、自分ができないこと、苦手なことばかりに目が行きがちです。「同期の◯◯さんはすごい。自分はまだ△△の仕事も任せてもらえないのに」などと、ネガティブな感情が湧き上がり、存在意義を見失ってしまいます。

この状態が続くと「自分は会社に必要のない人間だ。いない方がいいのでは」と、さらにマイナスなことばかり考えてしまうでしょう。何気ないきっかけで浮上できるケースもあるものの、この状態が続くと仕事への意欲はますます下がります。

仕事でミスをして気持ちが落ち込んでいる

仕事でミスをして上司に注意された場合、誰もが一度は落ち込むものです。しかし、冷静な判断ができなくなっていると、再びミスを繰り返してしまうでしょう。

何度も同じミスを繰り返していると、上司や周囲のフォローも減ってしまうかもしれません。その結果「またミスをしてしまうかも」と、怯えてしまい、仕事に行きたくなくなる可能性があります。

精神的・体力的にキツいと感じている

休日出勤や残業が多く、心身を休ませる暇がないほどに働いている状況が続くと、仕事から離れ、ゆっくりした時間を過ごしたいと思うようになります。チームリーダーや管理職など、責任のある仕事に就いた直後なども、業務が増え自分のキャパを超えてしまい辛くなる可能性が高いです。

また精神的な辛さは、業務量だけでなく、人間関係などその他の要因にも影響されることがあります。

仕事にプレッシャーを感じている

初めて大きなプロジェクトを任されたり、上司から圧力をかけられたりと、プレッシャーを感じるシチュエーションに対して、仕事に行きたくないと感じる人も多いです。また、責任感が強い人は、「失敗は許されない」など自分で自分を追い込んでいる可能性もあります。

ただし、なかにはプレッシャーをエネルギーに変換できるタイプの人もいるため、仕事に行きたくないと思うかどうかは、個人の性格や受け止め方によって変わります。

休み明けで気分が上がらない

連休明けや長期休暇のあとは、働く意欲が下がりがちです。休日を楽しく過ごしたからこそ「明日からまた仕事がある。嫌だな」と感じる人は、少なくありません。

ただ、一時的に気分が乗らないだけの場合もあれば、休日の出勤日とのギャップに嫌気がさし、いつまで経っても仕事へのモチベーションが上がらない、次の長期休暇をひたすら待ち望むといった状況に陥ることもあります。

仕事に行きたくないときに避けたい行動

仕事に行きたくないと思ったしても、下記3つの行動はおすすめしません。

  • 辛いと思いながら耐え続けてしまう
  • 無断欠勤をしてしまう
  • 感情的になって仕事を辞めてしまう

これらの行動を避けるべき理由について解説します。

辛いと思いながら耐え続けてしまう

「辛いのは自分の力不足」「辛くても頑張るしかない」と、本音を押し殺したまま仕事を続けたとしても、100%のパフォーマンスを発揮することは不可能です。我慢し続けた結果、ミスを連発したり、会社に行きたくない気持ちがさらに強まったりする可能性があります。

限界を迎え、心が壊れてしまう前に、状況を改善するための対処が必要です。

無断欠勤をしてしまう

どれだけ仕事に行きたくないと思ったとしても、無断欠勤は、社会人としてNGです。同僚や先輩、チームメンバーに迷惑をかける可能性があります。休む場合は、必ず上司に連絡しましょう。

会社に行きたくない理由を話せる関係性であれば、話せる範囲で話しても問題ありません。本心を話すことが難しい場合は、適当な理由をつけて休暇をとることが望ましいでしょう。

感情的になって仕事を辞めてしまう

「仕事に行きたくないから辞めてしまおう」と、一時的な感情で衝動的に会社を辞めると、後悔する可能性があります。たとえ仕事に行きたくないと思っていても、まずは休暇をとって仕事や会社から距離を置いてみましょう。

心身ともにリフレッシュし、新たな気持ちで仕事と向き合えるといったケースも想定されます。また辞める場合も、先に転職先を見つけておくなど、計画的な準備が大切です。

仕事に行きたくないときの対処法

仕事に行きたくないと感じる原因を分析できたら、次のような対処法を実践してみましょう。

  • 気分転換をしてみる
  • 考え方を変えてみる
  • 自分にご褒美を用意して楽しみを増やす
  • 在宅勤務に変えてみる
  • 勤務形態の変更や部署異動を申し出る

自分が取り入れやすい方法から、参考にしてみてください。

気分転換をしてみる

有給休暇を使い、仕事から距離をとることも大事です。仕事を休むことに対して罪悪感を抱く人がいるかもしれませんが、気分転換も大切な仕事と考え、リフレッシュする時間を作りましょう。

趣味を楽しんだり旅行に出かけたり、前から興味のあった場所に行ったりと、感情の赴くままに自由な時間を過ごすことが大切です。

考え方を変えてみる

仕事に対する考え方を変えるため、リフレーミングを試してみましょう。リフレーミングとは、フレーム(枠)を付け替えるイメージで、物事の捉え方を変える思考法のひとつです。状況は同じでも、自分の受け止め方や考え方が変わるだけで、ストレスが軽減する可能性があります。

また仕事に関して1人で悩んでいることがあれば、必要に応じて人に相談し、視野を広げることも効果的です。

自分にご褒美を用意して楽しみを増やす

仕事終わりや休日に、仕事を頑張った自分へのご褒美を用意する方法です。自分にとって、テンションの上がる予定であれば、何でも構いません。下記は一例です。

  • 人気のスイーツを食べに行く
  • 服を買う
  • エステやマッサージに行く
  • ネイルサロンや美容院に行く
  • 推しの動画配信を見る

楽しい予定を入れておくことで、仕事に対するモチベーションが変わるのかどうか、一度試してみることをおすすめします。

在宅勤務に変えてみる

人間関係や職場環境、通勤などが理由で仕事に行きたくないと思っている場合は、在宅勤務に変えるだけで、仕事のモチベーションを取り戻せる可能性があります。通勤のストレスがなくなり、会社の人と直接接する機会もかなり減るはずです。

在宅勤務が可能かどうかは、会社の方針や職種、業務内容によって異なります。一度上司に相談してみることをおすすめします。

勤務形態の変更や部署異動を申し出る

「正社員としての責任が果たせない」「自分にこの業務は荷が重い」と感じたのであれば、パートやアルバイト、契約社員など、雇用形態の変更を申し出る方法があります。そのほか、時短勤務をはじめとした勤務時間の変更などもひとつの方法です。

また部署の雰囲気や人間関係に悩んでいる場合は、直属の上司や人事部などに相談し、部署異動を申し出ることで解決する可能性もあります。

退職したいくらい行きたくないなら転職活動を始めよう

仕事に行きたくないと感じる理由は、労働条件や職場環境、心身の疲労など、人によってさまざまです。一時的に行きたくない状態であれば、気分転換をしたり、在宅勤務や時短勤務など勤務形態の変更をしたりすることで、改善する可能性があります。

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