仕事の内容や業界に不安があり、将来的に転職を考えている方もいるでしょう。しかし、いざ退職したいと思っても、どのタイミングでどのように退職を切り出せばよいか悩むこともあります。
そこで今回は、仕事を辞める理由を紹介するとともに、円満に退職するためのポイントを解説します。
目次
仕事を辞める理由ランキング10
ここでは、仕事を辞める理由ランキングを10個みていきましょう。
- 給与が低い
- 残業・休日出勤が多い
- 昇進・キャリアアップができない
- 職場環境や人間関係がよくない
- 上司や社長のやり方が合わない
- 会社・業界の先行きが不安
- 違う業種にチャレンジしたい
- 希望する仕事ができない
- ノルマがキツい
- 新しい仕事が見つかった
順番に解説します。
給与が低い
給与が低いと 生活の質に影響を及ぼします。企業によっては、業務量に対して給与が極端に少なかったり、昇給がなかったりします。
例えば、朝の8時から夜の10時まで働いても、残業代が出ないケースを考えてみましょう。夜遅くまで働いても基本給しかもらえないと、仕事へのやる気が下がってしまいます。
残業・休日出勤が多い
残業や休日出勤が多いと、自由な時間や家族との時間が取れなくなるなど私生活に影響します。また、過酷な労働環境によって、疲労やストレスが溜まり身体を壊す原因になります。
仕事とプライベートのバランスを重視する人にとって、残業や休日出勤の多さは、不満や退職の動機につながる可能性があるでしょう。
昇進・キャリアアップができない
会社に入れば、いずれは昇進やキャリアアップを目指せます。しかし、会社によっては自分のスキルを活かせずに、キャリアアップができないケースもあります。
また、昇進の基準が勤続年数のみの場合、いくら新しい仕事で成果を上げても、昇進やキャリアアップに繋がりません。昇進やキャリアアップが見込めないなら、退職したいと考える方もいるでしょう。
職場環境や人間関係がよくない
仕事が順調でも、環境や人間関係に問題がある場合もあります。人間関係が良くないと、コミュニケーションがうまく取れず、仕事に支障をきたします。
例えば、パワハラやセクハラは心身に悪影響を及ぼし、最悪の場合、うつ病などの精神疾患に発展する可能性もあります。
上司や社長のやり方が合わない
社長の理念や上司の仕事のやり方に不満があると、共に働くことがしんどくなる場合があります。
例えば、次のようなことに悩まされる可能性もあるでしょう。
- 社長が古い考え方に固執していて、部下の意見に耳を貸さない
- 社風が自分のやりたい方向性と違う
- 管理職としてのスキルが不足していて、ついていきたいと思わない
上司や社長のやり方に不満があると、将来への不安を感じ、退職を考えるケースも珍しくありません。
会社・業界の先行きが不安
会社の将来や業界に不安があり、将来性のある企業への転職を考える方もいます。帝国データバンクによると、2024年上半期(1月~6月)の法人・個人経営の全国企業倒産件数は4,887件と、前年に比べて22%増となっており、2022年から2年連続で増加傾向です。
倒産件数が増え続けている背景には、業績の悪化が挙げられます。場合によっては給料が下がったり、ボーナスがカットされたり、最悪リストラされたりする可能性も出てきます。このような事態を避けるべく、今の会社を辞めることを検討している方もいるでしょう。
違う業種にチャレンジしてみたい
会社に就職したものの、働き続けるうちに違う業種にチャレンジしたいと考える方もいます。しかし、やりたい業種があっても、現職で実現できる部署がないケースもあります。
特に若いうちは、自分がどんな業種に向いているかを模索している状態です。色々な分野で経験を積みたいという理由で、仕事を辞める方もいるでしょう。
希望する仕事ができない
営業職希望で入社したものの、実際は事務職の雑務を任されるなど、入社前に希望していた仕事とは違う業務を任されるパターンもあります。
また、やりたかった仕事に就いたものの、希望していた仕事とのギャップに戸惑う方もいます。思い描いていた仕事と違うと、仕事への意欲が落ちてしまうため、やりたい仕事ができる企業への転職を考えるでしょう。
ノルマがキツい
仕事内容によっては、ノルマが課せられる企業もあります。例えば、1日に100件営業電話をしなければならない、月に10件契約を取らなければならない、などです。
力量に合わないノルマを課せられると、プレッシャーによりストレスを感じます。また、ノルマが達成できなかったときに上司から叱責されたり、後ろめたさを感じたりして、モチベーションが下がってしまうでしょう。
新しい仕事がみつかった
新しい仕事がみつかったという理由で、仕事を辞める方もいます。特にやりたいことがなく、とりあえず採用された企業に入社したパターンだと、その後仕事を続けながら転職活動をおこなうケースもあります。
また、今の企業でやりがいを感じられない場合、自分の特性を活かせる企業への採用が決まれば、辞める決断をする方もいるでしょう。
仕事を辞める前にしておきたい4つのポイント
ここからは、仕事を辞める前にしておきたい4つのポイントを紹介します。
- 上司や同僚に相談する
- 人事部に掛け合ってみる
- 人間関係がよくなる方法を検討する
- 貯蓄をしておく
順番に解説します。
上司や同僚に相談してみる
仕事を辞める前は一人で悩まず、人に相談しましょう。相談することで問題が解決できる場合もあります。とはいえ、誰彼構わず相談すると、情報が漏れてしまう可能性があるでしょう。
相談するなら、普段から一緒に仕事をしている上司や同僚を選ぶのがおすすめです。あなたの性格を踏まえたうえで、客観的な意見をアドバイスしてくれます。
人事部に掛け合ってみる
人事部に相談することで、会社で起きている問題を役員や会社に報告してくれます。また、一人では解決できなかった不安や不満を、会社全体で改善してくれる可能性があるでしょう。
さらに、働く部署の人間関係や仕事内容を改善したい場合、部署異動の選択肢もあります。環境が改善することで、退職せずに問題を解決できるかもしれません。
人間関係がよくなる方法を検討する
転職しても、人間関係はどの世界でもつきまとうものです。人間関係の悪化の原因が自分自身にある可能性も考慮し、振り返ってみることが大切です。以下のような言動がないかを振り返りましょう。
- 仕事のミスが多くて、迷惑をかけている
- コミュニケーション不足で、誤解を招いている
- 上司や部下への伝え方が悪い
このように自分の悪い点を振り返り、改善できる方法を模索することが大切です。
貯蓄をしておく
仕事を辞める前には、貯蓄をしておくことが大切です。転職先が決まっていなければ、退職後の収入が途絶えてしまうためです。会社員であれば失業保険を受け取れますが、自己都合での退職は給付制限が設けられているため、早くとも受給は2ヵ月から3ヵ月後になります。
転職先が決まっていなくても、健康保険や年金、住民税などは支払わなければなりません。また、一人暮らしであれば、家賃や光熱費、食費も必要です。少なくとも、給料3ヵ月分の貯蓄をしておくと安心です。
問題が解決しない場合は転職を検討しよう
これまで紹介した方法を試してもなお、問題が解決できない場合は、転職を検討する選択肢もあります。転職活動では、自己分析をしてあなた自身のスキルや適正を見極めます。そして、「なぜ今の会社を辞めるのか?」「転職先で重視すべきことは何なのか?」などを書き出していきましょう。
さらにやりたい業種で、あなたのスキルを発揮できるかを考えます。今の職場で叶わなかったことを、転職先で実現できるかを考えて転職活動をおこないましょう。
円満に退職するポイント
最後に円満に退職するためのポイントを紹介します。
- ポジティブな退職理由を伝える
- 社内ルールに則って早めに伝える
- 繁忙期を避けて退職する
順番に解説します。
ポジティブな退職理由を伝える
退職理由を伝える際は、建設的で前向きな表現を心がけましょう。例えば、希望する仕事ができない場合、以下のように表現できます。
- 違う業種にチャレンジするために、勉強し直したい
- 今の会社での経験を生かして、自分の力を試したい
- 今の会社にはない業種にチャレンジしたい
このようにポジティブな理由であれば、真剣さが伝わりやすく企業側にも好意的に受け取ってもらえます。
社内ルールに則って早めに伝える
退職するときは、社内ルールに則って早めに伝えましょう。一般的に、労働者には退職の自由がありますが、契約条件や法的な制約によっては即時の退職が難しい場合もあります。例えば、会社を退職するには、退職届を出してから2週間の猶予が必要です。
また、企業によっては退職するための規定が異なります。会社のルールに従った上で、最低でも退職日の1~2ヵ月前に伝えるようにしましょう。
繁忙期を避けて退職する
会社を退職する際は、会社の繁忙期を避けましょう。会社の繁忙期に退職者がいると、社内の業務がスムーズに回らなくなり混乱を招きます。
さらにあなたが担当している業務が会社に大きく関わっている場合、社員の負担が大きくなり、円満に退職できない可能性があります。できれば繁忙期を避けて退職する日にちを決めましょう。
仕事を辞めたいなら前向きに転職活動を始めよう
仕事を辞めたいと考えているなら、自己分析をしっかり行い、今後のキャリアについて熟考することが大切です。新しいキャリアに挑戦する際は、慎重に準備を進めつつ、前向きな姿勢で臨むことが成功への近道となります。
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