「IT業界への転職を考えているが、志望動機が思い浮かばない」という方は少なくありません。特に、未経験の方やスキルに自信がない方にとっては大きな壁となるでしょう。

本記事では、熱意が伝わる志望動機の書き方について、わかりやすく解説します。IT業界とは何かといった基本から、企業選びのポイント、魅力的な志望動機の書き方と注意点まで詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

IT業界について把握するところから始めよう

IT業界への転職を検討する際は、まずIT業界の種類と業種、求められる人材像について理解を深めることが重要です。

情報収集を行い、自分に合った業界や企業を見つける第一歩を踏み出しましょう。

IT業界の種類と業種

IT業界は、主に次の5つに分けることができます。

内容 説明
インターネット・Web SNS・ECサイト・webマーケティング代理など
通信 通信業・放送業・デジタルプラットフォーム事業など
ソフトウェア パソコンやスマホにインストールするソフト開発
ハードウェア パソコンやキーボードなどの企画・製造・販売
情報処理サービス(SI) 情報システムの企画開発、運用、設計、保守

各分野によって必要とされる技術や専門知識は異なりますが、IT業界全体として、技術の進化が非常に速いため、常に最新トレンドをキャッチアップし、学び続ける姿勢が求められます。

IT業界が求める能力

IT業界が求めるスキルは、次のとおりです。

  • 高度な技術とプログラミング能力
  • トラブル時の問題解決能力
  • 要件定義や仕様書作成に必要な論理的思考力
  • 新しい技術を学び続ける向上心と適応能力

技術的なスキルに加えて、論理的思考力や問題解決能力も重要な要素となります。

IT業界の企業を選ぶポイント

IT業界には、多種多様な企業が存在します。入社後に後悔しないためにも、以下の4つのポイントを参考に企業選びを行いましょう。

  • 自分のスキルや興味に合っている
  • 教育・キャリアアップの制度が整っている
  • ライフスタイルに合っている
  • 求人情報や口コミをリサーチする

自分のスキルや興味に合っている

IT業界の事業内容は、企業によって大きく異なります。企業のイメージや雰囲気だけで判断せず、具体的な事業内容をしっかりと確認しましょう。また、その事業内容が自分のスキルや興味と合致しているかどうかも重要なポイントです。

企業が扱う技術やプロジェクトが、あなたの専門性と合致していれば、入社後に自分の強みを活かして活躍できるでしょう。

教育・キャリアアップの制度が整っている

IT未経験者や経験の浅い方は、教育プログラムや社員研修制度の有無を確認しておきましょう。IT業界では社員教育やキャリアアップ支援制度が充実している企業が多いですが、すべての企業がそうであるとは限りません。

社員のキャリア成長を支援する環境が整っているか、昇進や昇格の基準が明確でキャリアプランを立てやすいかどうかを確認しましょう。

ライフスタイルに合っている

理想の働き方は人それぞれです。「多少残業が多くても、収入を重視したい」「リモートワーク中心の働き方をしたい」「育児と両立できる環境で働きたい」など、自分がどのような働き方をしたいのか、まずは明確にしましょう。

そのうえで、自身のライフスタイルやキャリアプランに合った勤務条件の企業を選びましょう。ライフプランは変化することもありますので、リモートワークやフレックスタイム制など、柔軟な働き方ができる企業であれば、長く働き続けられる可能性が高まります。

求人情報や口コミをリサーチする

企業の公式ウェブサイトだけでなく口コミなども活用して、福利厚生や離職率といった企業の実態を把握しましょう。社内文化、職場環境、独自ルールといった情報は、実際に働いた経験を持つ人から得られることが多いため、OB・OG訪問や社員インタビューなどをもおすすめです。

ただし、匿名の口コミサイトの内容は、すべてが真実とは限りません。可能であれば、OB・OGや、現在在籍中の人などから話を聞くことをおすすめします。

転職活動で成功する志望動機の書き方

転職活動において、志望動機の内容は採用・不採用を大きく左右します。効果的な志望動機の書き方として、以下の3つのポイントを押さえましょう。

  • IT業界を選んだ理由やきっかけを書く
  • 自分の強みや企業で活躍できるアピールポイントを書く
  • 応募する企業を選んだ理由や実現したいことを書く

IT業界を選んだ理由やきっかけを書く

最初にIT業界を選んだ理由を書きましょう。さまざまな業界がある中で、なぜIT業界に魅力を感じたのか、注目したきっかけは何なのか、具体的に書くことが重要です。

「今後さらに成長していく業界だと思った」「社会に与える影響力が大きい」など、ありきたりな内容では、採用担当者の印象に残りません。

「普段使っているSNSの仕様変更のニュースを見て、自分なら△△のような機能を追加したいと思った」「会社のシステムトラブルをきっかけに、ITインフラの安定運用の重要性を改めて感じた」など、自分自身の言葉で具体的なエピソードを交えて書きましょう。

自分の強みや企業で活躍できるアピールポイントを書く

すでにIT業界で働いた経験があれば、具体的なスキルとともに「入社後、◯◯のプロジェクトに参加し、△△の経験を活かしたい」と、前向きな姿勢でまとめると良いでしょう。

未経験の場合は、プログラミングスクールに通っていることや、IT系の資格を取得したことをアピールし、向上心を示すことも効果的です。また、論理的思考力やコミュニケーション能力などを示す具体的なエピソードを伝えることで、ポテンシャル採用を狙うことも可能です。

応募する企業を選んだ理由や実現したいことを書く

応募企業だからこそ実現可能な具体的な目標を提示することが重要です。「他の企業でも良いのでは」と思われないためにも、説得力のある内容を考えましょう。

企業のビジョンやミッションへの共感、企業独自の技術やサービスなどに触れることも効果的です。抽象的な内容ではなく、自分自身の言葉で具体的にまとめることで、より説得力が増します。

IT業界の志望動機を書くときの注意点

志望動機は、次の点に注意して書くことで、より良い内容に仕上がります。

  • IT業界以外でもよいと思われる志望動機にしない
  • 給与・福利厚生などの待遇をメインにしない
  • 企業に何かを求めたり受け身になったりするのはNG
  • 就職後にやりたいことが不明確・非現実的なのはNG

採用担当者にマイナスの印象を与えないためにも、必ずチェックしてください。

IT業界以外でもよいと思われる志望動機にしない

志望動機は「IT業界だからこそ実現できること」を明確にしましょう。例えば、「世界中の人に便利な生活を届けたい。だからIT業界で働きたい」という志望動機は、建築業界や電力・エネルギー業界など、他の業界でも通用してしまいます。

「なぜIT業界でなければならないのか」を明確にするためには、IT業界特有の技術や最新のトレンドについて深く理解し、熱意を持って語ることが重要です。専門的なスキルや資格、経験、実績がある場合は、積極的にアピールしましょう。

給与・福利厚生などの待遇をメインにしない

IT業界は、他業界と比較して平均年収が高い傾向にあります。年収を含めたキャリアアップを目指して転職すること自体は問題ありませんが、経済的な利益だけを志望動機のメインにすることは避けましょう。

「稼げる仕事ならどこでも良い」「仕事内容よりも年収重視」といったマイナスのイメージを与えかねません。キャリアの成長や、専門的な技術職としての挑戦への意欲を前面に出し、熱意を伝えましょう。

企業に何かを求めたり受け身になったりするのはNG

IT企業は研修や教育制度が充実しているケースが多いですが、「入社後、制度を活用して学びたい」「研修の充実に興味がある」といった受け身な態度は避けましょう。「受け身な姿勢」「戦力にならない」といったマイナスの評価に繋がります。

応募企業が現在抱えている課題は何か、そして、自分はその課題に対してどのように貢献できるのか、自分の価値を具体的に説明しましょう。たとえすぐに貢献できなくても、将来的な貢献計画を提示することで、積極性をアピールできます。

就職後にやりたいことが不明確・非現実的なのはNG

入社後のキャリアプランや自分がやりたいことを語る際は、現実的かつ具体的であることが重要です。「未経験なのに1年でプロジェクトマネージャーを目指す」「既存の◯◯サービスを超える新しいサービスを作りたい」といった非現実的・抽象的な内容は、採用担当者に不信感を与えてしまいます。

未経験からキャリアを積み重ね、3年後、5年後にはどのようなポジションで、どのような貢献をしたいのか、具体的な計画を伝えましょう。また、既存サービスの具体的な改善点や、新機能のアイデアなどを提案することで、入社意欲と実現可能性をアピールできます。

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IT業界に転職する際の志望動機は、IT業界である理由、自分の強みやアピールポイント、応募企業だからこそ実現できることを整理して書くことが重要です。本記事で紹介した注意点を参考に、転職成功を目指してください。

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