退職する際には、これまでの感謝を伝えるために挨拶をおこないますが、いつどのタイミングですればよいかわからない方もいるのではないでしょうか?また、メールと対面どちらで挨拶すべきかを悩んでいる方もいるでしょう。

今回は退職する際の基本の挨拶や、状況に応じた挨拶のポイント、具体的な例文を紹介します。退職を考えている方はぜひ参考にしてください。

退職の挨拶はどうやってするべき?

どのように退職の挨拶をすればよいかわからない方は、以下の2点を読んで、退職の挨拶についての基本を抑えましょう。

  • メールでの挨拶は失礼ではない
  • 不安な場合は上司に相談する

順番に解説します。

メールでの挨拶は失礼ではない

会社の方針や規則にもよりますが、メールで退職の挨拶をしても問題ありません。とはいえ、年配者や直属の上司は、メールで退職の挨拶をすることに否定的な方もいるでしょう。

ですので、可能な限り直属の上司には、直接挨拶するのが望ましいです。また手紙やプレゼントを用意すると、より深く感謝の気持ちを伝えられます。とはいえ、メールでしか伝えられない場合は、メールの文面に気をつけて退職の挨拶を送りましょう。詳しくは後ほど例文でご紹介します。

不安な場合は上司に相談をする

退職の挨拶は、伝えるタイミングに悩むこともあるでしょう。退職日におこなう場合や退職日までに挨拶を済ませるケースなど、職場によってさまざまです。

とはいえ、タイミングがわからないからといって、上司に相談なしに部署の方々に退職の挨拶をするのはNGです。

もしタイミングがわからない場合は、自己判断せず退職を伝えた上司に相談してみましょう。また、退職の挨拶をする機会を設けてもらうのも一つの手です。

退職の挨拶の基本【スピーチ編】

直接挨拶する時の基本を抑えれば、退職の挨拶をスムーズにおこなえます。

ここでは以下の3点を参考に、直接挨拶する際の基本を理解しましょう。

  • 退職の挨拶で伝えるべきこと
  • 退職の挨拶のポイント
  • 退職の挨拶の例文

一つずつ解説します。

退職の挨拶で伝えるべきこと

退職の挨拶で伝えることは以下の3点です。

  • 退職日
  • 退職理由
  • お礼

挨拶では退職日と退職理由を伝えます。しかし退職理由については、基本的に一身上の都合と伝えるのが無難です。結婚や出産など、ポジティブな理由なら伝えてもOKですが、ネガティブな内容が退職理由の場合もあるからです。最後に、これまでお世話になった方へ、感謝の言葉を伝えましょう。

退職の挨拶のポイント

退職の挨拶では以下の3つのポイントを意識します。

  • 短く簡潔に
  • ゆっくり笑顔で話す
  • 失敗談やエピソードを入れる

人前で挨拶する際は、緊張してしまう可能性もあります。ダラダラと話をしてしまわないよう、ポイントを絞って簡潔に話すようにしましょう。

さらに過去の失敗談やエピソードを盛り込むと、単調にならず場が和みやすくなります。ただし、大勢の前で挨拶をする際は、上司がいることも考えられますので、フランクになりすぎないよう、ゆっくり慌てず正しい言葉遣いで話しましょう。

退職の挨拶の例文

ここでは正社員として働いた会社を退職する際に、簡単に挨拶をする場合を想定した

1分程度の例文を紹介します。

私事で恐縮ですが、一身上の都合で〇月〇日をもちまして退職することになりました。

新卒で入社して〇年、多くの失敗や苦労を重ねつつも、仕事にやりがいを感じながらここまで働いてきました。

これもひとえに、皆様のご指導や励ましがあったからだと感じております。心より感謝いたします。今後はこれまでの経験やスキルを活かして、新しい道へと精進してまいります。

最後に皆様の今後のご活躍とご健勝をお祈り申し上げます。

これまでお世話になり、誠にありがとうございました。

退職の挨拶の基本【メール編】

ここでは、メールで退職の挨拶をする際の基本を紹介します。

  • 退職の挨拶で伝えるべきこと
  • 退職の挨拶のポイント
  • 退職の挨拶の例文

一つずつみていきましょう。

退職の挨拶で伝えるべきこと

メールで退職の挨拶をする時も、直接挨拶する時と同じように以下の3点を盛り込みましょう。

  • 退職日
  • 退職理由
  • お礼
  • 退職後の連絡先

社内向けにメールを送る際は、退職後の連絡先を書いても問題ありません。ただし、社外向けに送るメールでは、連絡先を書くのはふさわしくないでしょう。

退職後に社外の人と繋がることで、会社側から顧客情報を利用したなどと、誤解を招く可能性があるからです。

退職の挨拶のポイント

退職の挨拶では、以下の3点に注意してください。

  • 件名をわかりやすくする
  • 一斉メールの場合はCCではなくBCC
  • 正しい言葉遣いで

メールで退職の挨拶をする際は、相手がわかりやすいように件名には「退職の挨拶・氏名」を記載します。また一斉メールで送る際は、送りたい相手をBCC、自分のアドレスにはTOをつけることで、お互いのメールアドレスが表示されずに済みます。個人情報漏洩を防ぐためにも、アドレスを保護して送る方が良いでしょう。

本文では引き継ぎなどで不明点があった場合に備えて、連絡先を記載しておきます。正しい言葉遣いで誤字脱字がないよう、最終チェックもしっかりおこないましょう。

退職の挨拶の例文

ここでは、メールで退職の挨拶をする場合の例文を紹介します。

件名

〇〇事業部 〇〇××(氏名)退職のご挨拶

本文

〇〇事業部の皆様、いつもお世話になっております。

私事ですが、この度一身上の都合により〇〇月〇〇日付けで退職することになりました。本来ならば直接退職の旨をお伝えしたかったのですが、リモートワークの関係で出勤日が少なく、メールでのご報告となってしまいました。大変申し訳ございません。

在職中は、悩んだり、失敗したり、落ち込んだりすることも多くありました。しかし、その都度アドバイスをいただいたり、叱咤激励していただいたりと、大変励みになりました。誠にありがとうございます。

〇〇事業部で培った経験を、今後の糧にしていく所存です。

退職後は、以下の携帯番号とメールアドレスにご連絡いただけますと幸いです。

メール:

携帯 :

最後に、〇〇事業部の皆様のご活躍とご健勝をお祈り申し上げます。

これまでお世話になり、本当にありがとうございました。

退職の挨拶で気をつけるべきこと

退職の挨拶では、ルールを守り社内の方々に不快な思いをさせないことが大切です。

ここでは、退職の挨拶で注意すべきことを3つご紹介します。

  • 挨拶をするタイミング
  • 手紙を書く場合は手書きが理想
  • ネガティブな言葉を使わない

順番にみていきましょう。

挨拶をするタイミング

社内向けの挨拶のタイミングは、最終出勤日がベストです。最終日に会えない人は事前に挨拶をしておきます。また、挨拶をしたり、メールをしたりする時間帯がわからなければ、上司に確認してみてください。

取引先への挨拶は、勤務最終日から2~3週間前に報告するのが基本です。直前の連絡は先方を不安にさせるとともに、責任感がない社員だと思われて、会社全体の価値を下げる恐れがあります。よって先方が今後も安心して取引ができるよう、早めに退職の旨を伝えて、スムーズに引き継ぎできるようにしましょう。

手紙を書く場合は手書きが理想

手紙で退職の旨を伝える場合は、手書きで書くのが理想的です。パソコンを使うのも良いのですが、機械的な印象を与えかねません。パソコンより手書きの方が感謝の気持ちが伝わりやすいでしょう。

手紙を書く時は、文頭には「拝啓」文末には「敬具」など、手紙のマナーや定型文を活用します。誤字脱字のないよう丁寧に書くのが基本です。

ネガティブな言葉を使わない

退職する際は、残業が多い、人間関係が上手くいかなかった、などネガティブな理由で退職する人もいます。ですが、決して直接的な理由は言及しない方が賢明です。

ネガティブな言葉を聞いて、良い気分になる人はいません。他の人からすると後味が悪くなる原因となりますので、気をつけましょう。

退職の挨拶以外に最終日にやるべきこと

退職する日には、以下の2点をチェックし気持ち良く退職の日を迎えましょう。

  • 備品の返却や整理整頓
  • 引き継ぎの最終確認

順番に解説します。

備品の返却や整理整頓

退職の際は挨拶だけに限らず、使用していた備品を返却したり、デスク回りの整理整頓をしたりしましょう。

備品とは以下のようなものです。

  • 健康保険被保険者証
  • 社員証・名刺・セキュリティカード
  • 制服
  • 業務資料・マニュアル
  • 会社専用の携帯電話・パソコン・モニター

特に業務で使用していたデバイスやマニュアルは、会社の情報漏洩に関わります。パソコンの初期化の指示があれば対応した上で、必ず返却しましょう。

また、デスク回りは別の社員が今後使う場所となります。不要なものや私物を整理して、次の人がすぐに使えるよう綺麗な状態にしておきます。

引き継ぎの最終確認

退職が決まった後は、計画的に引き継ぎをおこないましょう。最終日に一気に引き継ぎをしてしまうと、伝えるべき内容が漏れていたり、引き継ぎし忘れたりする恐れがあります。

退職日が決まれば、引き継ぎ項目のチェックリストを作成し、最終日までに計画的に全ての内容を伝えておきます。その際は一方通行にならないよう、相手がしっかり理解しているかも確認しましょう。

退職の挨拶はマナーを守りながら感謝の気持ちを伝えよう

退職の挨拶は、メールで送ったり、直接伝えたりと、その時の状況に合った方法でおこないましょう。また挨拶をする時は、ネガティブな言葉を口にせず、これまでお世話になった感謝の気持ちを伝えるのが大切です。

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