プログラマーの年収は、技術やスキルによって大きく差があります。つまり自分の努力次第で年収を上げることが可能です。

本記事ではプログラマーの年収に差が出る理由や年収をアップさせる方法、プログラマーにおすすめの資格について紹介しています。自分の市場価値を高め高額年収を狙いましょう。

プログラマーの仕事内容とは?

プログラマーは、プログラミング作業を行う人を指しますが、活躍の場が広く業務内容は細かく分かれています。

例えばソフトウェア開発の場合、要件定義に基づき、クライアントが求める機能の具体化・実装が仕事です。アプリケーションやシステムソフトウェアの設計、コーディング、動作検証のテストを任されることもあります。

そのほか、ソフトウェアの不具合修正や機能追加、システムの安定稼働のサポートを行う「保守・運用」や、他のプログラマーが書いたコードのチェックやバグ発見、技術調査や研究なども、プログラマーが担当することがあります。

プログラマーの年収はいくらくらいが相場?

厚生労働省職業情報提供サイトによるプログラマー全体の平均年齢は38.6歳、平均年収は557.6万円です。国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は460万円であり、プログラマーは一般給与所得者より高い収入を得ていることがわかります。

ただ、プログラマーの年収は、スキルにより大きく左右されます。下記に、プログラマーの経験別・一般的な年収をまとめました。

一般的な年収
初任給(新卒や未経験者) 300〜400万円
中堅(経験3〜5年程度) 400〜600万円
シニア(経験豊富なリーダー) 600〜800万円

また、設計・構築のITSSレベルの別の年収は、下記のとおりです。

ITSSレベル
1〜2 420〜620万円
3 450〜700万円
4 500〜780万円
5以上 600〜950万円

参考:厚生労働省職業情報提供サイト「プログラマー」

参考:国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」

プログラマーの年収に差が出る理由

プログラマーの年収は、人によって大きく差があります。その理由として、下記の3つが挙げられます。

  • 経験やスキルの違い
  • 業務内容の違い
  • 企業の種類や規模の違い

経験やスキルの違い

プログラマーとひとことで言っても、未経験や新卒で入社した人とベテランの人とでは、スキルや経験値に大きな差があります。最初は年収が低くても、スキルと経験を積み、専門性を高めることで年収が上がることが一般的です。

開発工程の経験が豊富、ニーズの高いプログラミング言語を多数扱えるなど、業界としてのニーズと自分の強みが一致すれば、収入という形で還元されるでしょう。

業務内容の違い

テスト工程など初心者プログラマーが行う業務と設計などの上流工程業務では、得られる年収に違いがあります。またAIやセキュリティなど、将来性の高い特定分野に特化した業務は、ニーズが高く、その分年収も高めです。業務内容の違いは、年収の違いとしてわかりやすく表れます。

プログラマーの経験を活かし、開発の上流工程(要件定義や設計)を担当するSEへとキャリアチェンジすることで、高い年収を狙うといった方法もあります。

企業の種類や規模の違い

大手企業やIT業界のリーダー企業のプログラマーは、比較的年収が高い傾向があります。スキルや実績に自信があれば、実力主義の外資系企業もおすすめです。

一方、ベンチャー企業やスタートアップは、元々の給与水準が低い場合もあります。しかし、ストックオプションなどのインセンティブが用意されていることもあるため、人によってはモチベーションアップにつながるでしょう。

プログラマーの年収をアップさせる方法

プログラマーとして高年収を狙うのであれば、下記4つの方法が考えられます。

  • 上流工程に必要なスキルを習得する
  • 年収の高い企業に転職する
  • 需要の高い職種に転職する
  • フリーランスで案件を獲得する

上流工程に必要なスキルを習得する

プログラマーの業務内容は、主に下流工程です。しかし下流工程業務は、下請けとして関わるケースが多く、単価面で厳しさがあります。要件定義やシステム設計のスキルを習得し、開発プロジェクトの初期段階など上流工程からの関わりを目指すことで、単価アップや年収アップが見込めます。

また技術スキル以外では、チームマネジメントスキル、プロジェクトマネジメントスキルを身につけることでリーダーポジションを目指す方法もあります。自分の性格や強み、将来のキャリアと照らし合わせて選ぶと良いでしょう。

年収の高い企業に転職する

IT業界のなかでも、企業によって平均年収は異なります。例えば、大手企業は、中小企業と比較すると上流工程に関われるチャンスや案件数自体が多いことから、年収も高めです。年功序列ではなく実力主義の外資系企業も、年齢問わず、高いスキルがあれば高年収を狙えるでしょう。

給与制度以外に、福利厚生も重要なポイントです。家賃補助や交通費、産休・育休制度、資格手当をはじめとする各手当などが充実している企業に転職することで、生活の充実が見込めます。

需要の高い職種に転職する

「プログラマー」という職種に対し、こだわりがないのであれば、AIエンジニア、セキュリティエンジニア、データサイエンティストなど、需要の高い職種に転職する方法があります。これまでに培ったプログラミングの知識や技術力を活かしつつ、キャリアアップが可能です。

特にAI開発やIoT関連の職種の需要は、今後さらに高まると予想されます。需要が高く、人手不足の職種は、年収が高い傾向にあるため、将来的なキャリアを見据えつつ最新のトレンドを取り入れたスキル更新を行うこともひとつの方法です。

フリーランスで案件を獲得する

厚生労働省「職業情報提供サイト」によりますと、プログラマーの29.2%が「フリーランス・自営」の働き方を選択しています。理由として、フリーランスはクライアントから高報酬の案件を直接受注できることや、自分のペースで働けるため、効率的な時間管理が可能な点が挙げられます。

高いスキルがあれば、報酬や条件は直接交渉が可能です。大幅な年収アップも期待できます。ただし、経理などの事務作業の負担が増える点を考慮しつつ、判断しましょう。

参考:厚生労働省職業情報提供サイト「プログラマー」

プログラマーにおすすめの資格4選

プログラマーにとって、資格は客観的スキルの証明です。下記4つのような専門性の高い資格を取得しておくと、転職や交渉の際に活用できます。

  • 応用情報技術者試験
  • PHP技術者認定試験
  • Javaプログラミング能力認定試験
  • C言語プログラミング能力検定試験

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験(AP)は、IT全般の知識を網羅し、システム開発や運用管理に関する基本的なスキルを証明する国家資格です。「テクノロジ系」「マネジメント系」「ストラテジ系」の幅広い分野から出題されるため、幅広い知識が求められます。令和5年度の合格率は23.6%であり、難易度は高めです。信頼性の高い資格であり、合格することで要件定義など上流工程での活躍も期待されます。

PHP技術者認定試験

PHP技術者認定試験は、PHPプログラミングのスキルを認定する唯一の資格です。民間資格として、Web開発における専門性を証明してくれます。合格率は初級70%程度、上級10〜20%程度です。

PHPの基礎から応用までをカバーする試験であり、技術力の証明として使えます。実務経験が少ない人でも転職の際に大いに役立つでしょう。

Javaプログラミング能力認定試験

Javaプログラミング能力認定試験は、Java言語のプログラミング能力を認定し、エンタープライズ向け開発のスキルを証明する民間試験です。1級・2級・3級に分かれており、オブジェクト指向についての基本的な概念から分析・設計まで、各級に応じたスキルが求められます。

2・3級は選択式ですが、1級はパソコンを使った実技試験です。級ごとの合格率は発表されていませんが、2023年度の平均合格率は56.5%でした。

C言語プログラミング能力検定試験

C言語のプログラミングスキルを認定し、組み込みシステムやソフトウェア開発の基礎力を証明する試験です。最低でも基本的なアルゴリズムやデータ構造の理解が必要ですが、1級は、実技試験が中心となるため、さらに問題解決能力と言語理解など高度なスキルが求められます。

2023年度の平均合格率は56.5%でした。1級を取得できるレベルがあれば、即戦力のスキルを持つ人材としてPRできます。

年収を上げたいなら転職を視野に入れてみよう

プログラマーの年収は、経験やスキル、業務内容、企業の種類により大きく異なります。年収を上げたいのであれば、スキルを高め年収の高い企業への転職や需要の高い職種への転職が効率的です。

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