新卒1年目の転職は珍しいものではありません。厚生労働省の「新規大卒就業者の離職状況」によると、新規大卒就業者の14.1%は1年以内に離職しています。

ただ、新卒1年目の転職にはリスクも少なくありません。そこで本記事では、新卒1年目の転職が厳しいといわれる3つの理由とともに、転職したほうがいいケースと考え直した方がいいケースを具体的に解説します。

新卒1年目の転職が厳しい理由

新卒1年目の転職が厳しいといわれる理由は、主に以下の3つです。

  • ネガティブな転職だと捉えられやすい
  • 転職しても同じことで悩む可能性が高い
  • 場合によっては労働条件が悪くなる

それぞれ解説します。

ネガティブな転職だと捉えられやすい

新卒1年目の転職は、ネガティブな転職だと捉えられやすいため、厳しい傾向にあります。1年という短期間での転職は、職場に適応できなかった、または忍耐力や継続力に欠けるとみなされやすいためです。

特に、採用担当者にとっては、「新しい環境でも同様の問題を繰り返すのではないか」と懸念される可能性があります。十分な社会人経験を積んでいないために、職務経験やスキルが乏しいと捉えられ、即戦力としての評価が低くなるのも要因です。

転職しても同じことで悩む可能性が高い

転職は、必ずしもすべての悩みを解決できるわけではありません。特に、自己分析が不十分なまま転職した場合、新しい環境でも同様の悩みを抱える可能性があります。

例えば、人間関係が原因で転職したにも関わらず、新しい職場でも人間関係に悩むことは十分にありえます。また、仕事への不満が、自分のスキル不足に原因がある場合、転職しても根本的な解決にはならないでしょう。

転職を検討する際は、まずは「なぜ今の会社で悩んでいるのか」を深く掘り下げ、自己分析を徹底することが重要です。そして、転職によって本当に悩みが解決できるのか、慎重に見極める必要があります。

場合によっては労働条件が悪くなる

新卒1年目での転職は、かえって労働条件が悪くなりかねません。職務経験や実績が少ないために、希望する条件を満たす求人が少ないためです。

場合によっては、現職よりも給与や福利厚生などの労働条件が劣る転職先を視野に入れなければならないでしょう。企業側も新卒1年目という短期間での転職を不安視して、厳しい条件を設定することがあるため注意が必要です。

新卒1年目で転職するかどうかの判断基準

新卒1年目の転職は、転職をしたほうが良いケースと、慎重に考える必要があるケースに分かれます。

ここからは、それぞれのケースの具体例を解説します。慎重に検討し、後悔のない選択をするために、理解しておきましょう。

転職したほうがいいケース

新卒1年目でも転職したほうがいいケースは以下の3つです。

  • 現在の会社に問題がある
  • 会社の将来性に不安を抱えている
  • どうしてもほかにやりたいことがある

それぞれ解説します。

現在の会社に問題がある

現在の会社に問題があり、給与や福利厚生が他社と比べて著しく低い会社では、生活の質を維持・向上するのが難しい場合もあるため、新卒1年目でも転職したほうがいいといえます。

例えば、長時間労働や過重労働が常態化している職場では、健康に悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。また、ハラスメントが横行している職場も、安全かつ安心して働ける環境ではありません。

給与や福利厚生が他社と比べて著しく低い会社も生活の質を向上できないため、転職を視野に入れるほうがいいでしょう。

会社の将来性に不安を抱えている

会社の将来性に不安がある場合も、転職したほうが良いといえます。具体的には、業界全体が縮小傾向にあり、会社の業績が入社当初より悪化している場合、今後の給与やボーナスが支給されるか不安が残りますし、会社の存続も危ぶまれるでしょう。

また、経営陣の事業戦略が不明確で新規事業の成功が見込めない場合や、商品・サービスの競合優位性に乏しい場合も、将来的な成長が期待できないため、転職を検討するほうが良いでしょう。

どうしてもほかにやりたいことがある

どうしてもほかにやりたいことがある場合も、転職を考えたほうが良いでしょう。例えば、自分の才能や興味が現職とは異なる分野でどうしても活動したいケースや、現職では得られないスキルや経験を獲得したいケースが該当します。

ほかにやりたいことがあるなら、早期に転職して自分の目標に向かってキャリアを積み上げるほうが、充実した生活を送れるでしょう。

転職を考え直したほうがいいケース

新卒1年目では経験や知識が不十分なために、転職の判断をしきれない可能性があります。以下のようなケースでは、転職を考え直した方が良いでしょう。

  • 軽微なことで悩んでいる
  • 人間関係で不満がある
  • 仕事の内容に疑問を抱いている

それぞれ解説します。

軽微なことで悩んでいる

仕事にはストレスや不満がつきものです。しかし、そのたびに転職を考えていては、いつまで経っても安定したキャリアを築くことはできません。

軽微なことで悩んでいる場合、まずは原因を分析し、改善策を模索してみましょう。例えば、業務のマンネリ化が原因であれば、新しい業務に挑戦したり、スキルアップを目指したりすることで、状況が変わる可能性があります。人間関係の些細なトラブルであれば、コミュニケーションを工夫することで改善できることもあるでしょう。

転職はあくまで最終手段として捉え、まずは現在の職場でできる限りの努力をしてみることが大切です。

人間関係で不満がある

人間関係の悩みは、転職を考える大きな要因の一つです。ただ、転職先でも人間関係の問題が発生する可能性はゼロではありません。

人間関係に不満がある場合も、原因を特定し、改善策を講じることを検討しましょう。特定の人とうまくいかない場合は、直接話し合ったり、第三者に相談したりすることがおすすめです。

また、職場全体の雰囲気が合わない場合は、部署異動を希望することも一つの選択肢です。

仕事の内容に疑問を抱いている

仕事内容に疑問を抱いている場合は、自分のキャリアで目標を見つけ、現在の仕事内容とのギャップを埋める方法を模索してみましょう。

例えば、上司に相談して、より興味のある業務に挑戦させてもらう、あるいは、社外のセミナーや研修に参加して、新たな知識やスキルを身につけるなど、さまざまな方法があります。

転職はキャリアチェンジの有効な手段ですが、まずは現在の職場でできる限りの挑戦をしてみることも大切です。

新卒1年目で転職を成功させるコツ

新卒1年目の転職は厳しい一面もありますが、転職できないわけではありません。ここでは、新卒1年目で転職を成功させるための以下の3つのコツを解説します。

  • 就活と転職活動の違いを明確に把握する
  • 新しいスキルや知識の習得に努める
  • ダイレクトリクルーティングを活用する

就活と転職活動の違いを明確に把握する

新卒1年目の転職を成功させるには、就活と転職活動との明確な違いを把握することが大切です。就活と転職では、企業が求めるものが異なるからです。

就活では、ポテンシャルや将来性、素直さや協調性といった、社会人としての基礎能力や人柄が重視されます。一方、転職では、即戦力として活躍できるかどうかが問われます。具体的には、前職での経験やスキル、実績などが評価の対象です。このように過去の職務経験や実績をアピールする必要があるため、履歴書や職務経歴書を詳細に記載することが大切です。

新しいスキルや知識の習得に努める

新卒1年目は社会人としての基礎を学ぶ期間であり、スキルや知識が不足しているのは当然です。だからこそ、積極的にスキルアップを目指し、自分の市場価値を高めることが重要です。

スキルアップの方法としては、書籍やオンライン講座での学習、セミナーへの参加、資格取得などが挙げられます。また、社内の研修制度やOJTなどを積極的に活用することも有効です。

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ダイレクトリクルーティングを活用する

新卒1年目の転職では、ダイレクトリクルーティングを活用するのがおすすめです。ダイレクトリクルーティングを活用することで、企業の採用担当者に直接、あなたのポテンシャルや熱意をアピールできます。

転職サイトの場合、新卒1年目だと業務経験がなく、書類選考の段階で落とされてしまう可能性があります。また、転職エージェントの場合、意向に合わない求人を紹介されるリスクがあるでしょう。

しかし、ダイレクトリクルーティングなら、企業があなたのプロフィールを事前に確認したうえでオファーを送ってくることから、スムーズな転職活動が期待できます。さらに、経験よりポテンシャルや熱意を重視する企業もあるため、新卒1年目という経験の浅さをカバーできる可能性があります。

新卒1年目の転職ならHUGAN

新卒1年目の転職は、ネガティブな転職だと捉えられやすく、また、転職後も同じ悩みを持つ可能性が高いことから厳しいといわれがちです。

確かに、軽微なことや人間関係で悩む場合は、慎重に転職するかどうかを判断する必要があるでしょう。一方で、会社に問題があったり、業界の将来性に不安を感じたりする場合など転職したほうが良いケースもあります。

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