転職活動をしていても、面接で緊張してしまい、本来の力を発揮できない人は少なくありません。面接官からすべての言動をチェックされているため、緊張しても無理はありません。しかし、緊張する理由を理解して対策して臨めば、自分らしさをアピールできるようになります。

今回は、面接で緊張してしまう方に向けて、緊張する5つの原因を解説します。緊張している際にやってしまいがちな失敗や緊張しない方法もご紹介しますので、ぜひ実践してみてください。

面接で緊張する5つの原因

面接で緊張する原因は主に以下の5つです。

  • 一大イベントだと考えて緊張してしまう
  • 初めての場所・面接官に緊張してしまう
  • 失敗を恐れてしまう
  • 自分をよく見せようと力を入れすぎる
  • 面接対策が不足している

一大イベントだと考えて緊張してしまう

面接で緊張する最大の原因は、自分にとっての一大イベントだと考えてしまうことです。面接を特別なイベントとして捉えすぎることで、プレッシャーが増すからです。

自分に対する高すぎる期待をすることで、かえって自己評価を下げ、緊張を引き起こしてしまいます。

また、絶対に受かりたいと思うほど、「言葉や振る舞いに気をつけないといけない」「質問には的確に答えないといけない」などと焦ってしまい、余計に緊張するケースもあります。

初めての場所・面接官に緊張してしまう

人見知りの方に多いのが、初めての場所で初対面の面接官と話すことによる緊張です。知らない環境や人との対面が不安感を増す要因になるからです。

特に一対一で話す場合、複数の面接官と話す場合は緊張が大きくなるでしょう。人と話すことに慣れていない場合、面接官の表情や態度、会話の内容が気になり、「上手く話せていないのではないか?」と不安を感じて、余計に緊張してしまいます。

失敗を恐れてしまう

過去の失敗が頭をよぎり、ネガティブな思考に陥ることも、面接で緊張してしまう原因です。

面接に備えて入念に準備を行ってきた人ほど、「伝えたいことを話せなかったらどうしよう」「想定外の質問が来たらどのように対応すれば良いのか」などとマイナスに考えてしまいがちです。

失敗することへの恐怖感が増す結果、集中力が奪われて普段通りに振舞えなくなることもあります。

自分をよく見せようと力を入れすぎる

面接で自分をよく見せたいと思うあまり、力を入れすぎることも緊張につながります。

例えば、自己アピールに力を入れすぎると、逆に自然さが失われたり、余計な発言をしたりしてしまいます。また、力が入りすぎて声や表情が硬くなり、振る舞いがぎこちなくなるケースもあります。

好印象を与えたいと考えてアピールするのは良いことですが、必要以上に力みすぎないことが重要です。

面接対策が不足している

面接対策が不足している場合、自信のなさを引き起こすために、緊張が助長されます。

さらに、受け答えや振る舞いに対する具体的な対策を行っていないと、練習が不十分なことに意識が行って不安が募り、集中力が削がれることもあります。

特に自己分析や前職での経験、志望理由など、頻繁に行われる質問への回答の整理ができていないと、不十分な中で回答しなければならず、緊張が増すでしょう。

緊張しているときにやりがちな失敗

ここからは、緊張しているときにやりがちな4つの失敗を解説します。

  • 質問内容や回答を忘れてしまう
  • 回答に一貫性がなくなる
  • マナーを間違えてしまう
  • 逆質問や自己PRがうまくできない

質問内容や回答を忘れてしまう

たとえ面接対策をしてきたとしても、過度な緊張が起こることで質問を理解できず、適切な回答ができなくなります。

また、頭が真っ白になって、質問内容を忘れたり、自分の考えを言葉にできなかったりすることもあります。

質問の途中で理解できなくなった場合や聴き取れなかった場合は、「申し訳ございませんが、上手く聞き取れなかったのでもう一度お話しいただけますでしょうか」などと声掛けしてみましょう。

回答に一貫性がなくなる

回答に一貫性がなくなることも、緊張しているときにやりがちです。なぜなら、緊張することで焦りが生じ、言葉がスムーズに出てこなくなるからです。

例えば、自己PRでは、「個人で力を発揮するのが得意」と伝える一方で、志望動機には「チームワークで仕事を進める姿勢に憧れまいた」と答えるなど首尾一貫した回答ができないと、面接官に悪い印象を与えてしまいます。

また、書類と面接で別のことを答えてしまうなど矛盾した行動をとる可能性もあります。

マナーを間違えてしまう

過度な緊張から、基本的なマナーを忘れたり間違えたりすると、面接官に無礼と受け取られることがあります。また、身振りや態度が不自然だと悪印象を与える可能性もあるでしょう。

そもそも挨拶や適切な立ち居振る舞い、身だしなみは、自然に気を遣えるのが理想です。また、扉のノックや椅子への座り方、タイミングなどは、面接練習を通じて繰り返し実践し、自然に行えるまで体に覚えさせることが大切です。

逆質問や自己PRがうまくできない

緊張状態が続くと、自分の意見を十分に伝えることが難しくなり、逆質問や自己PRが上手くできなくなります。

面接官からの逆質問は、就業意欲や自分の強みを伝える貴重なチャンスです。このような機会をうまく活用できなければ、自分をアピールできません。一方で、「何もありません」と答えてしまうと、企業への興味を持っていないと受け取られる可能性があります。

思考をうまく言葉にできなければ、面接官に印象を残せなくなり、評価につながりにくくなることにも注意が必要です。

面接で緊張しない方法4選

面接で緊張しないためには、以下の4つの方法を実践するのがおすすめです。

  • 面接の練習を十分に行う
  • 回答の丸暗記はしない
  • 落ち着いて話すように心がける
  • 緊張していることを隠さない

それぞれ行うべきことを具体的に解説します。

面接の練習を十分に行う

面接で緊張しない方法としてぜひ実践したいのが、練習を十分に行うことです。模擬面接を通じて、実際の面接の雰囲気に慣れることが重要だからです。納得できるまで練習を重ねれば、「こんなにも練習したから大丈夫」と、振る舞いや言動に自信がつき、緊張を和らげることができます。

また、発言に齟齬が生じないよう、提出書類を再度確認することをおすすめします。

ダイレクトリクルーティングサービスなどで提供している面接対策を利用すれば、フィードバックを受けて改善点を修正して面接に臨めます。積極的に利用してみると良いでしょう。

回答の丸暗記はしない

緊張しないために、つい回答などを丸暗記しがちですが、少しでも焦ると余計に緊張して回答そのものを忘れてしまう可能性があります。自然な会話を意識し、暗記に頼らない回答ができるように心がけましょう。

質問に対して柔軟に対応できるよう、話すべき内容を理解しておくことが重要です。伝えたいことやアピールしたいことは、箇条書きや要点、キーワードとして整理し、質問されたら回答を引き出せるように準備をしましょう。

落ち着いて話すように心がける

落ち着いて話すように心がけることも、面接で緊張しない方法の一つです。なぜなら、話すスピードが速くなると焦ってしまい、余計に緊張してしまうからです。

ゆっくりとしたペースで話せば、緊張を緩和できます。また、スピードだけでなく、聴き取りやすさも重要です。ハッキリとした発話を心がけてください。自分のペースで落ちついて話すには面接前に深呼吸をするなどして、リラックスしながら話せる状態に心を保つと良いでしょう。

緊張していることを隠さない

緊張していることを隠さず、素直に伝えることも、面接での緊張感を減らす方法の一つです。面接官から「緊張していますか」などと質問されたら、素直に自分の状態を伝えましょう。客観的に、自分が緊張していることを認識し、無理に隠さない姿勢が大切です。

また、面接官から聞かれなくても、「緊張してしまっています」と打ち明けても構いません。素直に緊張を表現することで、相手との距離が縮まることもあります。

面接対策を完璧にしよう

面接を特別なイベントだと捉えたり、失敗を極度に恐れたりすると、焦りや不安で緊張してしまい失敗しかねません。

しかし、緊張しない方法を理解しておけば、焦りや不安を軽減させて自然に話せるようになります。落ち着いて話すことを心がけたり、緊張していることを素直に打ち明けるのも良いでしょう。