最終面接では、一般的に逆質問の時間が設定されています。自由に質問できる場ではあるものの、適切な質問ができなければ不採用と判断される可能性もあるため、注意が必要です。

本記事では、逆質問の目的やコツ、避けたい逆質問について解説しています。志望企業への転職を成功させるため、最終面接対策の一環として参考にしてください。

最終面接での逆質問とは?

最終面接での逆質問とは、面接中に面接官から応募者に対し、質問を促すことをいいます。所要時間は企業によって異なるため、あらかじめ準備が必要です。

まずは面接の流れや逆質問の重要性、時間管理のコツを解説します。

面接中に「質問はありますか?」と聞かれることを指す

逆質問は、面接の終盤で行われることが多いです。面接官から質問を促されるため、応募者が面接官に対して質問します。ここでの質問内容やコミュニケーションの取り方によって、採用・不採用が決まると言っても過言ではありません。

そう聞くと不安になるかもしれませんが、逆質問は、自己アピールの場でもあります。事前準備をしっかり行うことで、不安は解消されます。

逆質問の所用時間は10~30分ほど

面接の終盤に設けられる逆質問の所要時間は、おおよそ10〜30分です。最終面接やベンチャー企業の場合、逆質問の時間を多めにとる傾向があります。10分につき最低3個、できれば5個質問を用意しておくと、時間が余ってしまう事態を防げます。

逆質問をスマートに行うためには、最初に質問の数を伝えると良いでしょう。「3つお伺いしたいことがあります。1つ目は…」のような形で切り出すと、面接官側にも時間配分の共有ができます。

面接官が逆質問を行う目的

面接官が逆質問を行う意図を理解しておくことで、スムーズなやりとりができます。主な目的は、下記の4つです。

  • 志望度や意欲が知りたい
  • 質問力やコミュニケーション能力を確認したい
  • 企業との相性を確かめたい
  • 応募者の不安や疑問点を解消したい

各内容について、詳しく解説します。

志望度や意欲が知りたい

転職活動中に、複数の企業の面接を受けることは珍しくありません。そのうえで、企業側は自社の志望度について知りたいと考えています。志望度が高ければ、企業研究を行い、公式サイトなどを中心に熱心に情報収集を行っているはずです。

逆質問は、応募者の事前準備を測る指標として使用されています。そのうえで、逆質問がなければ、「会社への興味がない=志望度が低い」と判断されるでしょう。

質問力やコミュニケーション能力を確認したい

通常の面接では、面接官から質問を行い、コミュニケーションをとります。しかし、逆質問の場合は、応募者が主体的に動き発言することが必要です。

質問の内容がまとまっているか、面接官の回答に対し、適切なコミュニケーションがとれるかなど、さまざまな観点から確認が行われています。また質問内容や受け答えの様子から、人柄なども探られていると考えておきましょう。

企業との相性を確かめたい

逆質問は、質問の自由度が高い分、応募者の性格や考え方があらわれやすくなります。逆質問を通して、社風や企業の価値観と合うかどうか、応募しているポジションとの相性はどうかを確認されることも想定しておきましょう。

例えば、チームワークを重視する社風の会社に、自己主張の強い質問ばかりをしてしまうと、自社に合わないと判断されてしまいます。

応募者の不安や疑問点を解消したい

面接は企業が応募者をチェックする場であると同時に、応募者が企業を深く知り、不明点や疑問点を解決する場でもあります。企業側にとっても、入社後のミスマッチは避けたいものです。

不安を解消し、自社への志望度を高めてほしいとの思いから、逆質問の時間を設けていることもあります。

最終面接で逆質問するコツ

最終面接は、逆質問の時間が長く取られることが多いです。スムーズに逆質問ができるよう、下記6つのコツを押さえておきましょう。

  • 5つ以上の質問を用意しておく
  • アピールしたいことに合わせて質問を決める
  • 面接官の回答を予想してさらに質問を考える
  • 最終面接にふさわしい質問を考える
  • 自分の考えを述べてから質問する
  • オープンクエスチョンを意識する

5つ以上の質問を用意しておく

最終面接の場合、一次面接、二次面接以上に、逆質問の時間が確保されているケースが多いです。10分以上を想定し、最低でも5つ以上の質問を用意しておきましょう。ただし、5つと言っても、同じカテゴリの質問ばかりを繰り返すのは、印象が良くありません。

また、一次・二次面接での逆質問に対する先方の回答時間が短かった場合は、もう少し質問を余分に用意しておく方法もあります。

アピールしたいことに合わせて質問を決める

逆質問は、質問という形をとっていますが、自己アピールの場としても利用できます。

伝えたい内容をゴールに置き、逆算して質問を考える方法も効果的です。例えば、やる気や熱意なのか、自分のスキルや強みなのか、社風や価値観との相性なのかなどです。

面接官の回答を予想してさらに質問を考える

逆質問は、1つ目の質問→回答、2つ目の質問→回答と単純に繰り返すだけでなく、1つ目の質問→回答→回答を深掘りした新たな質問のように、次の展開へと繋げることもできます。

ただし、その場で考えるのは難易度が高いため、おすすめしません。あらかじめ面接官の回答をいくつか予想したうえで、回答ごとの質問を用意しておくと、スムーズにコミュニケーションが取れるでしょう。面接官からも、展開力や質問力を評価される可能性が高いです。

最終面接にふさわしい質問を考える

最終面接では、これまでの面接とは異なり、社長や役員など経営陣と話す機会が得られます。入社後に活躍する自分の姿を想定させることを目指しましょう。

入社後を見据えつつ、数年後のビジョンや今の課題、事業や経営に関することなど、経営陣にしかできない内容の逆質問もおすすめです。

自分の考えを述べてから質問する

すぐに質問に入るよりも、自分の考えを伝えたうえで質問する方法は、面接官に「自分の意見を持っている」「思考力が高い」と印象づけやすいです。

また、自分の意見を述べるためには、あらかじめ勉強しておく必要があります。そのため、志望度が高く勉強熱心であることをアピールできる点もポイントです。

オープンクエスチョンを意識する

逆質問の際には、面接官が答えやすい質問を選択します。例えば、経営陣に対し、現場の作業内容や福利厚生について質問した場合、相手も戸惑ってしまいます。相手の立場に合った質問を心がけましょう。

また「◯◯について、どのようにお考えですか」「□□は、どのように進めておられますか」など、面接官が自由度の高い回答ができる「オープン・クエスチョン」を意識すると、会話が広がりやすくなります。

最終面接で避けたい逆質問を紹介

最終面接までたどりついた以上、逆質問で評価を下げてしまう事態は避けたいものです。下記は避けたい逆質問の一例です。

  • 面接官が回答に困る質問をする
  • 調べればすぐにわかる内容を聞く
  • 待遇や福利厚生について質問する
  • 「特にありません」と回答してしまう

それぞれの内容について、解説します。

面接官が回答に困る質問をする

逆質問は、コミュニケーション能力をチェックする場でもあります。不適切な質問は、人柄に問題があると判断されかねません。下記の質問は避けるようにしましょう。

  • 「部署の雰囲気はどうですか」など、抽象的な質問
  • 「離職率は高いですか」など、ネガティブな質問
  • 「育休を取得した社員はいますか」などのクローズドクエスチョン
  • すでに面接官が説明した内容に関する質問
  • 人事に現場の話を聞くなど、面接官の立場を無視した質問

調べればすぐにわかる内容を聞く

企業の公式ホームページやパンフレットには、さまざまなデータが掲載されています。「社員は何名ですか」「どこに支社がありますか」など、調べればすぐにわかる内容を質問することで「企業研究ができていない」「志望度合いが低い」と判断されてしまうでしょう。

募集要項に掲載されている内容も同様です。逆質問を思いついたら、すでに情報が出ていないか、必ずチェックすることをおすすめします。

待遇や福利厚生について質問する

待遇や給与、福利厚生は、働く人にとって重要な要素です。しかし、待遇や福利厚生に偏った質問ばかりしてしまうと、企業側に「条件ありき」「待遇ばかり期待している」と、マイナスな印象を与えてしまいます。

特に最終面接では、人事担当者が同席していないケースもあるため、希望する回答が得られない可能性もあります。どうしても知りたい場合は、一次面接の段階で聞いておきましょう。

「特にありません」と回答してしまう

最終面接には、意欲や積極性、入社の意思を確認する目的があります。特にないと答えてしまうことで「質問がない=関心がない=本命企業ではない」と受け取られるかもしれません。

誤解を招かないためにも、必ず複数の質問を用意しておきましょう。

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最終面接での逆質問には、企業側の「入社意欲を知りたい」「質問力やコミュニケーション能力を見極めたい」といった目的が隠されています。本記事で紹介したコツと注意事項を踏まえ、採用につながる逆質問を考えてみてください。

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