IT業界で働くうえで、目標設定は重要な役割を果たします。明確な目標を持つことは、自己成長やキャリアアップにつながり、仕事へのモチベーションも高まるでしょう。
本記事では、IT系の仕事で目標を設定するメリットや目標設定のポイント、目標が見つからないときの対策方法について解説します。
目次
目標設定をして仕事する5つのメリット
IT系の仕事において目標を立てることには、以下のようなメリットがあります。
- 自分のスキルを把握できる
- キャリアの方向性を決める参考になる
- スキルアップ・キャリアアップにつながる
- モチベーションが高まる
- 企業の成長につなげられる
それぞれ詳しく解説します。
自分のスキルを把握できる
目標設定をして仕事に取り組むと、自分のスキルを把握できます。目標を立てる際には、現在の自分のスキルレベルを客観的に評価する必要があるため、エンジニアとしての強みと弱みが明確になり、足りないスキルを特定できるのです。
自分が持っている知識やスキルの理解は、今後のキャリアプランを立てるうえでも役立ちます。特に、同じ環境で長期間働いているエンジニアは、担当しているシステムに特化したスキルに偏りがちです。そのため、定期的にスキルの棚卸しをおこない、自分の市場価値を把握することが重要です。
キャリアの方向性を決める参考になる
目標設定をして仕事をすることは、キャリアプランの明確化につながります。自分の目指すエンジニア像を具体的に描くことで、そこに到達するために必要なスキルや経験が明らかになるからです。また、目標を持つことは、新しい知識や技術の習得に意識的に取り組むきっかけとなり、自己成長を促進します。
例えば、ITエンジニアにはさまざまな職種があり、それぞれの分野で求められる能力は異なります。目標設定を通じて自分が進みたい方向性を定めることで、磨くべきスキルを選択できるでしょう。自分の目指す方向性を定め、そこに向かって着実に歩みを進めることが、エンジニアとしての成長につながります。
スキルアップ・キャリアアップにつながる
目標設定をして仕事をすることは、スキルアップとキャリアアップにつながります。明確な目標を持つことで日々の業務に対する意欲が高まり、必要なスキルを習得しようとする姿勢が生まれるからです。
例えば、特定の技術の習得を目標に掲げれば、関連する学習に積極的に取り組むようになります。また、プロジェクトリーダーやマネージャーを目指す場合は、リーダーシップやマネジメントスキルを磨こうとするでしょう。一つの目標をクリアすることで、自信とやる気が湧き、次の目標に向けて前進できます。
モチベーションが高まる
目標設定をして仕事をすることは、モチベーションを高めるのに効果的です。目標があれば、その達成に向けて集中して努力するようになるでしょう。例えば、プロジェクトの完了や、新しい技術の習得といった具体的な目標の設定は、日々の仕事に対する意欲が高まります。目標に向かって着実に進んでいる実感が、モチベーションを維持する原動力となるのです。
また、明確な目標を持ち、その達成に向けて意欲的に取り組むことは、仕事のやりがいにもつながるはずです。
企業の成長につなげられる
目標設定をして仕事をすることは、企業の成長にもつながります。個人の目標達成が企業全体の目標達成につながり、企業の発展を促進するからです。
エンジニアが目標設定に基づいて業務を遂行することは、企業の成長に直結します。例えば、エンジニアがスキルアップすると、対応できる案件の幅が広がり、開発効率も向上します。また、イノベーションを起こすことも可能になるでしょう。
さらに、目標設定を部署内で共有すると、チーム全体のパフォーマンス向上にもつながります。メンバー同士が協力し合うことで、相乗効果が生まれるのです。
IT系の仕事で目標設定をするときの4つのポイント
IT系の仕事で目標設定をするときは、以下のポイントを意識するとよいでしょう。
- 期限を決めて行動する
- 目標はできるだけ細分化する
- 高すぎず低すぎない目標を設定する
- PDCAをまわす
それぞれ詳しく解説します。
期限を決めて行動する
目標設定では、具体的な期限を設けることが重要です。期限を決めることで、計画的かつ効率的に行動できるようになります。目標達成までに長期間かかる場合は、1年や半年といった中間目標を設定しましょう。定期的に進捗を確認すると、計画が順調に進んでいるかを把握できます。また、目標に向かって前進している実感も得られるでしょう。
例えば、「3年以内にプロジェクトリーダーになる」という目標を立てたとします。この場合、1年目は「リーダーに必要なスキルを身につける」、2年目は「リーダー業務の一部を担当する」といった具合に、中間目標を設定するのが効果的です。期限を区切ると、目標達成に向けた行動が明確になります。
目標はできるだけ細分化する
目標を達成するためには、大きな目標を小さなステップに分割することが大切です。目標を細分化すると、進捗管理がしやすくなり、達成感を得やすくなります。
1年以内に達成したい目標がある場合は、月単位や週単位で期限を設定しましょう。そして、それぞれの期限に合わせて、取るべき行動を具体的に決めます。例えば、「月末までに JavaScriptの基礎を学ぶ」「毎週1回、勉強会に参加する」といった行動目標を立てるのです。
目標を細かく分割すると、現在の状況や目標の達成度が把握しやすくなります。小さな達成感を積み重ねられるので、モチベーションの維持にもつながるでしょう。
高すぎず低すぎない目標を設定する
目標設定では、自分の現在のスキルや能力に合わせて、適度な難易度の目標を立てることが重要です。目標が高すぎても低すぎても、モチベーションを維持するのが難しくなります。
例えば、プログラミング未経験者が「1ヵ月でAIエンジニアになる」という高すぎる目標を立てても、達成は困難でしょう。反対に、熟練のエンジニアが「HTMLの基礎を学ぶ」という簡単な目標を立てても、スキルアップにはつながりません。
目標は、現在の自分から見て、少し努力すれば達成できるレベルがおすすめです。適度な難易度の目標は、自己成長の機会を与え、達成感も得られやすいでしょう。
PDCAをまわす
目標達成のためには、PDCAサイクルを回すことが効果的です。
- 計画(Plan)
- 実行(Do)
- 評価(Check)
- 改善(Act)
このようなプロセスを繰り返すことで、目標に向かって着実に進めるはずです。
まず、目標達成のための計画を立てます。次に、その計画に沿って行動し、定期的に進捗状況を確認・評価します。評価の結果、計画通りに進んでいない場合は、改善策を講じて計画を修正しましょう。
例えば、「1年以内にプログラミングスキルを向上させる」という目標を立てたとします。計画段階で、学習内容やスケジュールを決め、実行に移します。1ヵ月ごとに進捗を評価し、学習が計画通りに進んでいない場合は、学習方法を見直すなどの改善をおこないましょう。
目標がどうしても見つからないときの対策方法
目標が見つからない場合は、以下の対策がおすすめです。
- 先輩・上長に相談する
- ロールモデルを参考にしてみる
それぞれ詳しく解説します。
先輩・上長に相談する
目標が見つからない場合は、経験豊富な先輩や上長に相談するのが効果的です。他者の視点を取り入れると、新たな目標や方向性が見えてくることがあります。職場の先輩に相談する際は、可能であれば同じ部署や常駐先にいる、年次が近い方がよいでしょう。目安としては、プラス2年前後の先輩が適しています。
相談の際は、目標が思いつかずに困っていることを伝え、先輩が同じ年次のときにどのような目標を立てたのか、目標設定で苦労した点は何かを聞いてみましょう。例えば、「技術系の目標を立てたい」「資格取得を目指している」など、自分の目標の方向性を示せば、より具体的なアドバイスがもらえるかもしれません。
ロールモデルを参考にしてみる
目標設定で悩んだら、自分が尊敬する人物やその業界で成功している人物をロールモデルとして参考にしてみるのも一つの方法です。ロールモデルのキャリアパスや目標設定の方法を学ぶことで、自分の目標設定に応用できるヒントが得られるかもしれません。
例えば、尊敬するエンジニアがどのようなスキルを身につけ、どんなプロジェクトに携わってきたのかを調べてみましょう。その方が大切にしている価値観やビジョンにも注目です。ロールモデルの歩みを参考にすると、自分の目指すべき方向性が見えてくるはずです。
また、ロールモデルの目標設定の方法を学ぶことも大切です。どのように目標を立て、実行し、評価しているのかを理解できれば、自分の目標設定スキルを高められるでしょう。
IT系の仕事でも目標設定をすることが大切
自分のスキルが把握でき、キャリアの方向性を決める指針となる目標設定は、スキルアップやキャリアアップ、モチベーション向上にもつながります。さらに、個人の目標達成が企業の成長にも貢献するのです。
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