未経験の業界や職種への転職は難しいというイメージがあるかもしれません。しかし、業界・職種を適切に選び、必要な準備を行うことで実現は可能です。
本記事では、企業が未経験者を募集する理由と、未経験から転職しやすい業界・職種、転職を成功させるコツについて解説しています。転職に興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
企業が未経験の転職者を受け入れる理由とは
企業が積極的に未経験の転職者を受け入れる主な理由は、次の3つです。
- 多様性を取り入れたいから
- 人手不足だから
- 教育体制が整っているから
それぞれの内容について解説します。
多様性を取り入れたいから
ほかの業種や職種で身につけたスキルは、別の業種・職種で活かすことができます。例えば、販売職の経験があれば、コールセンターや営業など、コミュニケーション能力を問われる業務で活躍できる可能性が高いです。
異なる価値観やスキルを持つ人材を採用することで、社内に新しい風が吹くことを期待し、未経験者を積極的に採用している企業は少なくありません。
人手不足だから
厚生労働省発表による2023年度の平均有効求人倍率は、1.29倍です。3年ぶりに有効求人倍率が低下したとはいえ、多くの業界・職種は、慢性的な人手不足の状態にあります。
単純作業は機械化や省力化が進む一方、スキルの高い経験者は引く手あまたで、なかなか採用できない傾向が強いです。人手不足を解消するため、業界によっては、未経験者の採用を増やしています。
教育体制が整っているから
未経験者を採用した場合、仕事に慣れるまでにある程度の時間がかかります。そのため、少数精鋭の中小企業やベンチャー企業は、教育に割けるリソースが少ないため、即戦力になる経験者を求める傾向が強いです。
一方、教育体制や研修制度が整っており、人員に余裕がある企業であれば、未経験者を採用し、OJTや研修を通じて人材育成をするといった考え方があります。特に大企業やIT業界では、未経験者の採用に向けて研修制度を新設するケースも少なくありません。
【業界未経験】転職しやすいおすすめ業界
未経験からの転職には、業界選びが重要です。一定以上の規模があり、未経験から転職しやすい業界は、次のとおりです。
- IT業界
- 建設業界
- 運送業界
- 美容業界
各業界の現状と転職しやすい理由について、解説します。
IT業界
IT業界は、今後さらに拡大する見通しであり、IT関連の需要は年々高まっています。しかし、慢性的な人手不足もあり、業界未経験者にも間口を広げている企業が多いです。
意欲や伸びしろで採用の有無を判断する「ポテンシャル採用」を行う企業もあるため、スキルや経験がない場合も、熱意をアピールできれば、未経験でも転職しやすい業界です。転職前にオンラインスクールなどで知識や技術を学んでおくと、より採用されやすくなるでしょう。
建設業界
建設業界は、業界全体の高齢化が進んでおり、経験よりも年齢重視で採用される可能性があります。建設業デジタルハンドブック(総務省データ)より、2022年時点で55歳以上は約36%、29歳以下は約12%と、アンバランスな状態です。
資格取得にも積極的なサポートがあることが多く、また、企業によっては資格手当が支給されるなど、給与アップも見込めます。体力が必須と思われがちですが、CADオペレーターや設計など、内勤メインの仕事も多いため、チェックしてみましょう。
運送業界
統計局「2022年家計消費状況調査」の結果によりますと、2人以上の世帯におけるネットショッピングの支出金額は、2002年の調査以降、過去最多の金額、前年比11.1%増となりました。ネットショッピングが一般化し、利用頻度が増えている時代背景や物流拠点の増加から、配送スタッフの不足が問題視されています。
未経験の場合も、普通自動車の運転免許を取得済みであれば、職務の遂行が可能です。また、入社後に大型免許取得のサポートを受けられる会社もあります。運転が好きな人にとっては、魅力的な業界といえるでしょう。
美容業界
ウェディングプランナーやエステティシャン、ネイリスト、美容室のアシスタントなど、美容業界も未経験からの転職が多い業界です。「新店舗のオープンに向けてスタッフ募集」など、業績が好調だからこそ、積極採用を実施している企業も増えています。
入社後、働きながら徐々に技術を身につけることも可能ですが、関連する資格を保持していると、採用に有利です。コミュニケーションスキルを求められることが多いため、販売職や営業職などのからの転職も歓迎されやすい傾向があります。
【職種未経験】転職しやすいおすすめ職種
職種未経験の転職とは、同じ業種の別職種への転職を意味します。業界経験があれば、事前にある程度社風がイメージしやすい点は、大きなメリットです。
ここでは職種未経験者の転職におすすめの2職種、「IT関連職」「営業職」について解説します。
IT関連職
政府からの要請による電子化、独自のDX施策による効率化など、IT関連職種の重要性は、時代のニーズとともに高まり続けています。また、IT企業以外の業種でも、DX担当やシステム担当としての引き合いは増加中です。
ただし、IT業界以外の企業では、基本的に即戦力の人材が求められます。未経験からの転職であれば、IT業界のIT関連職を狙う方法がおすすめです。ただし、技術のトレンドのスピードが速いため、常に学び続ける姿勢が求められます。
営業職
営業職は、多くの業界で必要とされやすい職種です。保険、住宅、不動産、食品などさまざまな業界で人材募集が行われています。営業経験やスキル、実績が問われるケースもありますが、未経験であっても「コミュニケーション能力」や「顧客の課題解決能力」などから、ポテンシャル採用につながるケースも少なくありません。
最初は営業職の先輩に同行し、一から顧客対応を学べる会社も多いため、未経験からの転職でも安心です。
未経験からの転職を成功させるには
未経験からの転職自体は、難易度が高いわけではありませんが、成功させるためには次のコツが必要です。
- 職種・業界選びの軸を決める
- 新しいスキルの習得や勉強を始める
- ダイレクトリクルーティングを活用する
個々の内容について詳しく解説します。
職種・業界選びの軸を決める
最初に目的と条件を明確にすることで、転職の軸が生まれます。さらに、自分軸として「志望企業で、転職の動機を解決できるか」、さらに企業目線軸として「自分の経験やスキルが、志望企業にどのようなメリットをもたらすか(どのような形で役に立てるか)」という2つの考えを持っておくと、面接官にも好印象が与えられます。
新しいスキルの習得や勉強を始める
未経験歓迎の企業は、入社後に充実した研修が受けられるケースが多いです。しかし、現時点で特定の業種・職種に関心があるならば、今のうちに新しいスキルを身につけていきましょう。知識やスキルは自分の武器です。転職先の選択肢が広がるため、自分が求める働き方を実現しやすくなります。
IT業界への興味があり、プログラミングを学びたい場合は、NINJA CODEのプログラミングスクールがおすすめです。専門的な指導と実践的なカリキュラムにより、初心者の方でも、短期間でスキルが習得できます。
ダイレクトリクルーティングを活用する
未経験の方が転職を成功させる方法として、ダイレクトリクルーティングも有効な手段の一つです。ダイレクトリクルーティングは、企業が求人媒体や人材紹介会社を通さず、自社で直接候補者に連絡する方法です。ダイレクトリクルーティングでは、職務経歴だけでなく、ポテンシャルや人柄、熱意などを重視して選考を行います。
例えば、未経験の場合、企業にとって「即戦力になるだろうか」と不安視されることも少なくありません。しかし、ダイレクトリクルーティングなら、企業の採用担当者と直接コミュニケーションを取ることで、どのようなスキルや経験が求められているのか、企業文化や風土に自分が合っているのかを具体的に把握できます。
未経験でもやる気と行動次第で転職可能
未経験歓迎の業種・職種は、IT業界や建設業界をはじめ多数存在するため、「未経験からの転職は難しい」とあきらめる必要はありません。必要に応じて新しいスキルを取得し、やる気と行動力を見せることで、転職成功への道が開けるでしょう。
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