ハローワークは、転職活動にも利用できるサービスです。しかし、メリット・デメリットを理解したうえで使用しなければ、希望の求人と出会えない可能性もあります。

本記事ではハローワークを活用して転職するメリット・デメリットや、ハローワークで求人を探す際の4つのポイントを解説しています。有意義な転職活動になるよう、本記事をご活用ください。

ハローワークで転職するメリット

ハローワークで転職活動を行うメリットは、次の通りです。

  • 地元の企業からの仕事が見つかりやすい
  • 倍率が低く採用されやすい
  • 希望すれば職業訓練を受けられる
  • 失業給付がもらえる
  • 求人票と業務内容が違う場合は対応してもらえる

具体的な内容について解説します。

地元の企業からの仕事が見つかりやすい

ハローワークとは、本所・出張所・分室を含む全国544所(令和6年4月1日時点)の地域密着型・公共職業安定所です。職業安定法により「求職者に対してできる限り住居の変更を必要としない職業を紹介する」と定められているため、地元企業の求人情報が多数集まっています。

業種や職種よりも「地元で働きたい」との思いが強い人にとって、特に利用しやすいサービスです。地元企業とのつながりが強いため、地域の文化やニーズに合った仕事など、穴場の仕事と出会える可能性もあります。

倍率が低く採用されやすい

ハローワークの求人は、他の求人サイトに比べると応募者数が少ないケースが多く、採用確率が上がります。また、ハローワークの求人も、インターネット上で検索・確認は可能です。しかし「すべての利用者に事業者名等の公開をしない」を選択している求人事業者もあるため、その場合は、ハローワーク窓口での確認が必要です。

地方や中小企業の求人は、競争率が低くなりやすく、応募者一人ひとりに手厚い対応が期待できるでしょう。応募から面接、採用までのプロセスがスムーズに進みやすく、迅速な転職活動が可能です。

希望すれば職業訓練を受けられる

ハローワークを通して、さまざまな職業訓練プログラムを受講することが可能です。厚生労働省では「ハロートレーニング」として、失業者向けの職業訓練のほか、主に中小企業在職者向けに知識・技術向上に向けた職業訓練の実施を行っています。

新しいスキルを身につけることで、より高度な職種への転職やキャリアアップが望める点は、大きなメリットのひとつです。

失業給付がもらえる

一定の条件を満たしている場合、失業給付金の支給を受けながら、転職活動ができます。経済的な負担を軽減しながら、次の職を探せるだけでなく、転職活動の資金源としても活用可能です。転職活動には、面接への移動費、資格取得のための費用など、出費もかさむため、うまく活用しましょう。

さらに再就職が決定した場合、条件を満たしていれば「再就職手当」が受給できます。

求人票と業務内容が違う場合は対応してもらえる

ハローワーク、またはハローワークインターネットサービスでは、求人票が閲覧できます。面接時点または採用後にかかわらず、求人票の記載内容と異なる内容であれば、ハローワーク求人ホットラインに電話をかけ、相談してください。

ハローワークから該当企業に対し、事実確認・指導が行われます。電話の受付時間は8:30〜17:15、土日祝日も対応可能です。求職者・就業者ともに利用できますが、通話料は利用者負担です。

ハローワークで転職するデメリット

ハローワークを活用した転職活動には、次のデメリットがあります。

  • 条件のよい求人が少ない
  • 専門的な分野の求人は少ない
  • 企業が本気で求人をかけていない可能性がある

各デメリットについて、詳しく解説します。

条件のよい求人が少ない

ハローワークに求人掲載する場合、企業側は金銭的負担がありません。そのため、企業側がエージェント等に手数料を払うほどの余裕がない可能性も考えられます。

高収入、好条件を望む場合は、業界特化型の求人サイトや転職エージェントを利用し、効率の良い転職を目指すことをおすすめします。

専門的な分野の求人は少ない

ハローワークの求人は、一般的な職種や未経験者歓迎のタイプが中心です。専門性の高い職種や特定スキルを求める求人は、比較的少ない傾向にあります。すでに専門スキルがあり、特定の業界や職種への転職を希望している場合は、業界特有のネットワークを持つ専門求人サイトの活用がおすすめです。

また、IT、金融、国際業務など特定スキルが求められる分野では、ハローワークよりもプロフェッショナルなリクルーティングサービスを利用することが一般的です。

企業が本気で求人をかけていない可能性がある

ハローワークの求人掲載は無料のため、すべての企業が「良い人材に来てほしい」といった熱意を持っているとは限りません。法的な要件や公的補助金の条件を満たすためだけに、仮の求人を出している企業も存在します。

企業の本気度を見極めるためには、応募前に過去の採用実績や企業の評判を調査することが重要です。直接企業に問い合わせるなど、積極的に行動しましょう。

在職中でもハローワークで転職可能?

ハローワークは、失業中に利用するものといったイメージがあるかもしれません。しかし、在職中に利用できるサービスと利用できないサービスに分かれています。できること・できないことを確認し、在職中の転職活動の参考にしてください。

在職中でも利用できるサービス

ハローワークで在職中に利用できるサービスは、次のとおりです。

  • 求職登録
  • 求人情報の検索・閲覧
  • 相談(カウンセリング)
  • セミナー・研修の受講
  • 面接対策
  • ハロートレーニング(在職者訓練)

在職中でも求職登録ができるため、さまざまなサービスが活用できます。キャリアカウンセリングやセミナーなどを積極的に活用し、転職活動に役立てていきましょう。

在職中だと利用できないサービス

在職中の利用ができないハローワークサービスは、次の2点です。

  • 求人応募
  • 紹介状の発行

ハローワークの求人の中には、退職後または退職日が明確な人に限り応募できるケースがあります。また、紹介状が必要な求人にも応募できません。紹介状の発行には、離職票が必要です。

在職中のハローワーク利用は、あくまで情報収集やスキルアップ、キャリアの見直しなどがメインと考えたほうが良いでしょう。

ハローワークで求人を探す4つのポイント

ハローワークは、無料かつ在職中でも利用できる便利な存在ですが、求人を探す際には、下記の4つのポイントを押さえておくとより安心です。

  • 募集頻度が高い・長期間募集している企業は避ける
  • 雇用条件や業務内容は相談時と面談時に確認しておく
  • 自分でも企業についてリサーチする
  • ハローワークと併用して転職サービスを活用する

それぞれの内容について解説します。

募集頻度が高い・長期間募集している企業は避ける

「この会社、ずっと求人広告を出しているな」と感じる企業は要注意です。「採用されても仕事が続かない」「そもそも応募がない」「求人票と実際の仕事が異なる」などの可能性があります。

また仕事内容、職場環境、人間関係、待遇などに問題があるケースが多いため、もし、自分が希望する職種であっても、必ず事前に理由を調査することをおすすめします。

雇用条件や業務内容は相談時と面談時に確認しておく

求人票の内容と実際の仕事内容が異なるケースもあります。面接を申し込む前に、ハローワークの相談員に具体的な仕事内容について質問してみましょう。「体力が必要です」「残業は少ないですが、休日出勤があります」などの情報が得られることもあります。

また、面接時には再度条件を確認しましょう。質問しにくいことですが、入社後のミスマッチを防ぐために大切です。

自分でも企業についてリサーチする

ハローワークの求人票に掲載されている内容は、仕事内容や給与、休日など、基本的なものに限られています。公式サイトやSNSなども積極的に活用し、企業について調べることが大切です。

地元企業であれば、近所の人や知人などの口コミも参考になるでしょう。

ハローワークと併用して転職サービスを活用する

ハローワークだけで就職先を探そうとすると、希望条件に合う仕事が見つからないことがあります。また、ハローワークに求人情報を掲載しない企業もあるため、転職サイトやダイレクトリクルーティングなど民間サービスとの併用がおすすめです。

特にダイレクトリクルーティングは、企業側から直接オファーが届くため、あなたの経歴やスキルを高く評価してくれる企業と出会える可能性があります。

ハローワークと転職サービスを併用しよう

ハローワークは、地元企業に特化した転職を希望する人や失業給付を受け取りながら転職活動を考えている人にとって、便利なサービスです。

一方、専門性の高い求人や好条件の求人が少ないデメリットもあります。ハローワークだけに限定せず、転職サイトやダイレクトリクルーティングはなど民間サービスを併用することで、より自分に合う仕事と出会いやすくなることでしょう。

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