夜勤の仕事に興味はあるものの、夜勤のある仕事とは何を指すのかよくわからないという方もいることでしょう。夜勤のある仕事には、日勤の仕事にはないメリット・デメリットがあります。

本記事では、夜勤の仕事の具体的な職種、メリット・デメリットと合わせて、夜勤の仕事に向いている人の特徴について解説しています。

そもそも夜勤とは?

「夜勤」とは、深夜勤務の働き方を指す言葉です。深夜労働とも呼ばれています。勤務先は、工場やコンビニ、病院などさまざまです。勤務時間や働き方、日勤との違いについて解説します。

勤務時間や働き方

労働基準法では、午後10時から翌日午前5時までの時間帯を夜勤(深夜労働)に相当する時間と定めています。この時間に該当する勤務は、深夜手当として25%の割増賃金の支払いが義務付けられています。

夜勤の労働時間は、業種や職種、雇用形態により異なります。一般的には8時間勤務が多いものの、パート・アルバイトでは休憩時間が不要な6時間未満のケースも少なくありません。

日勤との大きな違い

日勤の勤務時間は、主に午前中から夕方です。一方夜勤の場合、夕方から深夜、夜から翌日午前中など、深夜勤務がメインです。日勤とは生活リズムが大きく異なるため、人によって向き・不向きが分かれる働き方と言えます。

また業務内容が同じであっても、日勤に比べ夜勤の人数は少なめです。少人数での業務遂行となるため、日勤以上の自主性や責任感、判断力なども求められます。

夜勤のある仕事5選

夜勤のある仕事には、さまざまな種類があります。ここでは代表的な5つの職種について、仕事内容を紹介します。

  • コンビニのスタッフ
  • ガソリンスタンドのスタッフ
  • トラックのドライバー
  • 医療従事者
  • 工場の作業員

コンビニのスタッフ

コンビニは基本的に24時間営業のため、時間帯ごとにシフトが分かれています。深夜のシフトを希望すれば、夜勤で働くことが可能です。

コンビニスタッフの主な仕事内容は、接客、レジ打ち、店内清掃、陳列、発注です。深夜の時間帯は来店者数が少なくなるため、接客よりも廃棄商品のチェックや品出し・発注などの作業が増えるでしょう。

ガソリンスタンドのスタッフ

夜勤スタッフを募集しているガソリンスタンドの多くは、セルフサービス型です。基本的に事務所に滞在し、モニターで来店者の状況をチェックし、問題がなければ「給油許可」のボタンを押す仕事がメインとなります。

事務所の清掃やトラブル時の対応も仕事のひとつです。立地条件によりますが、夜間は交通量が減るため落ち着いて業務ができることが多いでしょう。

トラックのドライバー

トラックドライバーにも夜勤専門の募集があります。夕方から夜にかけて荷物を積み込み、夜中の高速道路や一般道路を走り、夜明けから朝に荷物を届けるといったパターンです。

夜勤のトラックドライバーは、道路渋滞に巻き込まれにくく昼間と比べ短時間で配送できるメリットがあります。ただし、夜の運転は単調になりやすいため、集中力をキープすることが大切です。疲労蓄積や睡眠不足での運転は、事故のリスクが高まるため健康管理に注意しましょう。

医療従事者

24時間体制の総合病院や医療センターは、医師や看護師、医療事務、医療検査補助などの医療従事者が3交代制・2交代制で勤務しており、夜勤シフトが存在します。

入院患者の容体の急変や、救急車で運び込まれる患者さんの対応など、緊急対応が求められることが多いため、責任感や適応能力のある人向きの仕事です。

工場の作業員

24時間稼働している工場では、生産効率を高めるためにシフト制が導入されているケースが多数あります。業務内容は、ライン作業、検品、ピッキングなど、企業により異なりますが、基本的に日勤・夜勤で同じ作業を行います。

マニュアルを理解し忠実に行うスキルを持つ人、同じ作業が苦にならない人向きの仕事です。

夜勤のある仕事をするメリット

夜勤のある仕事を選ぶことで、金銭面や通勤時などの下記メリットが実感できます。

  • 給与が高い
  • 通勤ラッシュがない
  • 混雑時を避けて買い物やレジャーを楽しめる

それぞれのメリットについて、解説します。

給与が高い

夜勤の場合、夜10時から朝5時までの時間帯に働くと、夜勤手当(給与の25%割増)が支給されます。日勤のみの仕事に比べ、収入が増える点は大きなメリットです。日勤と同じ仕事内容でも多くの給料を得られるため、経済的に安定しやすいでしょう。

例えば日勤の時給が1,300円の場合、夜勤であれば1,625円です。1時間の差は325円ですが、1日、1ヶ月と増えるにつれその差はさらに大きくなります。

通勤ラッシュがない

夜勤で働く場合、出勤は夜、帰宅は朝です。夜間や早朝は交通量が少ないため、運転が苦手な人も安心です。通勤時間が短縮されることが多く、通勤ラッシュや帰宅ラッシュに巻き込まれる可能性も低いため、通勤に関するストレスが軽減できるでしょう。

工場勤務の場合は、寮から工場まで会社がバスなどを用意してくれているケースもあります。

混雑時を避けて買い物やレジャーを楽しめる

夜勤で働く場合、朝に帰宅したあとの時間を自由に使えます。レジャー施設や映画館、人気の観光地やレストラン・カフェなども、平日昼間であれば、空いていることが多いため、楽しいひとときが過ごせるでしょう。

自由な時間が多ければ、生活の質も向上しやすく、精神的な安定も得やすくなります。

夜勤のある仕事をするデメリット

夜勤のある仕事には、メリットだけでなく下記のようなデメリットも存在します。比較したうえで、自分に合う働き方かどうかを考えるようにしましょう。

  • 生活リズムが乱れがち
  • 家族・友人などと予定を合わせにくい

生活リズムが乱れがち

これまで日勤の仕事をしていた人にとっては、夜勤は生活リズムが乱れがちです。体内時計が狂ったり、昼間に眠ることに慣れずストレスを感じたりする可能性があります。

また、夜勤明けは空腹のため、普段以上に暴飲暴食となりやすい点も問題です。食べてすぐ寝る生活は、肥満の原因にもなりやすいでしょう。不規則な生活習慣から体調不良となるリスクがあります。

家族・友人などと予定を合わせにくい

平日昼間に自由な時間が確保できることは夜勤のメリットですが、家族や友人と出かける際に時間を合わせにくい点はデメリットです。家族の帰宅のタイミングで出社し、自分の帰宅のタイミングで家族は会社や学校に行くといったすれ違いの生活にもなりやすいでしょう。

友人から「平日夜に飲みに行こう」と誘われても、仕事の時間帯と重なり断らざるを得ないケースもあるため、人によってはストレスを感じるかもしれません。

夜勤のある仕事に向いている人の特徴

夜勤のメリット・デメリットを踏まえたうえで、最後に、夜勤のある仕事に向いている人の下記3つの特徴について解説します。

  • 夜ふかしが得意
  • 体力に自信がある
  • 高収入を目指したい

自分の体質や目的と照らし合わせて、夜勤を選ぶかどうかを考えることをおすすめします。

夜ふかしが得意

元々夜ふかしが得意だったり夜型の生活をしていたりする人は、夜勤向きです。早起きは苦手だが夜間に活動するのは苦ではないといった方は、夜勤に対してストレスなく取り組みやすいでしょう。

合わせて「外が明るくても眠れる」「多少の物音は気にならないし、時間を問わず眠れる」といったタイプも、夜勤明けにスムーズに睡眠時間を確保できるため、向いていると言えます。

体力に自信がある

夜勤は、日中活動し夜は体を休めるといった働き方と真逆です。生活リズムが大きく変わるため、体力がない人にとっては、仕事を覚える前に体調を崩してしまう可能性があります。

一方、体力に自信がある人であれば、夜勤のリズムに早く適応できるでしょう。夜勤は平均以上に体力がある、体調管理が得意な人向けの働き方と言えます。

高収入を目指したい

夜勤の仕事は、単純計算すると日勤の仕事の25%増の収入が得られます。同じ仕事内容で多くの収入を得たい人、短期間で稼ぎたい人にとっては、魅力的な仕事と言えるでしょう。

あらかじめ労働条件をよく確認し、報酬と働き方のバランスを考えたうえで、働くかどうかを決めることをおすすめします。

夜勤のある仕事に絞って転職するならプロに相談しよう

夜勤のある仕事を選ぶことで、給与の高さや通勤時のストレス軽減などのメリットがある一方、生活リズムが乱れやすいなどのデメリットも発生します。夜型の体質で体力に自信がある人は、夜勤で稼ぐ選択肢を選んでみても良いでしょう。

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